プロボクシングで世界最速の3階級制覇を成し遂げた、元3団体統一ライト級王者で現IBF世界同級王者のワシル・ロマチェンコ(37=ウクライナ)が現役引退を表明したと5日(日本時間6日)、米老舗専門誌ザ・リングが報じた。
ロマチェンコが自身のSNSでビデオメッセージを公開し「リング内外でのあらゆる勝利と敗戦に感謝している。キャリアの終わりを迎えるにあたり、リング上だけでなく、真の勝利を収めるために人が進むべき方向性を明確に理解できたことを感謝している」などと引退の意思を明らかにしたという。
さらに「人生を通じて感じてきた、誠実で素晴らしく、温かい両親の気遣い、愛、神にも感謝します。父は私にボクシングだけでなく、模範となる方法も教えてくれました。人生でもジムでも、たくさんの失敗をしてきましたが、父はいつも私のそばにいて、必要な時に私を正してくれた」とトレーナーの父アナトリー氏らに感謝の言葉を述べた。
ロマチェンコはアマチュア時代、08年北京オリンピック(五輪)、12年ロンドン五輪で金メダルを獲得するなど396勝1敗という驚異的な戦績を残した。13年にはプロ転向し、米プロモート大手トップランク社と契約。プロ3戦目でWBO世界フェザー級王座を奪取し、7戦目でWBO世界スーパーフェザー級王座も獲得すると12戦目となった18年5月、ホルヘ・リナレス(帝拳)を下し、WBA世界ライト級王座の獲得に成功し、世界最速の3階級制覇を成し遂げた。またリナレスだけでなく、21年6月には元東洋太平洋ライト級王者中谷正義(帝拳)とも対戦するなど日本にも縁のある名王者だった。
ラストマッチは24年5月、ジョージ・カンボソスJr.(オーストラリア)とのIBF世界同級王座決定戦となった。トップランク社のボブ・アラムCEOは「ロマチェンコのプロキャリアをプロモートできたことは、トップランク社一同にとって光栄なことでした。彼は世代を代表する世界王者」などとコメントしていた。

