政界地獄耳

嫌韓の声はどこから生まれたのか/政界地獄耳

★韓日議員連盟の姜昌一(カン・チャンイル)会長(与党・共に民主党)が9日に、自民党幹事長・二階俊博と日韓議員連盟幹事長・河村建夫らを訪ね、日韓関係の打開策に向けた議論をした。そこで二階は「国会が閉会すれば、今年の夏に1000人規模の訪韓団で訪れる」と伝えたという。89年から行っている大訪中団「長城計画」をほうふつとさせるプランだが、長城計画も自民党で、時には民主党政権で旧田中派が軸に続いている大規模訪中団計画で、財界、国会議員などが参加している。

★この動きに対してネットでは厳しい声が相次いでいる。「次の選挙で落ちろ」「これのどこにどういう日本の国益があるのか二階に説明させろ」「未来の事考えるならあの最悪な国とは関係を絶つべきなんだよアホが。またこの先何十年も反日相手にしていく気か」「完全に間違ったメッセージになる」「片道切符で行け」と勢いづいた。

★河村も訪韓し、調整を続けているが文喜相・韓国国会議長の旧朝鮮半島労働者問題に対する韓国大法院判決に対する提案に河村が理解を示すと、同様に激しい声が多数寄せられた。河村は「誤解があったとすれば本意ではない」と声明を出して収拾を図るが、いかにネット世論が嫌韓一色になっているかが分かる。ただ、その声が政権の対応から生まれたことだということも忘れてはならない。政府の強硬姿勢と、それを支持する自民党議員たちの感情に任せた発言が国民に浸透した悪例だ。一方、この文提案には韓国世論も賛成の2倍近い反対を示していて、両国の政治家同士の知恵だけでは解決できる環境とは言い難い。両国の外交の失敗と言わざるをえない。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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