政界地獄耳

【政界地獄耳】世界同時にネット拡散する参政党の主張

★この参院選挙直前から急速に全国で支持を広げている参政党。45選挙区すべてに候補者を立て、全国比例には5人擁立。選挙では諸派扱いだが、全国の街頭では多くの人が足を止め演説に聞き入る。その魅力は国民に訴える熱量だ。初期の日本維新の会の橋下徹やれいわ新選組の山本太郎をほうふつとさせる。ネットを駆使して少人数でも小規模でも多くの人の関心を生むことができる。新しい政治のアプローチともいえる。

★政党色は保守性が強くホームページにある3つの重点政策の1つには日本のかじ取りに外国勢力が関与できない体制づくり、外国資本による企業買収や土地買収が困難になる法律の制定、外国人労働者の増加を抑制し、外国人参政権を認めないなどが記されている。演説の中でも候補者でもある党事務局長・神谷宗幣が「誹謗(ひぼう)中傷や変な公開質問状が来ている。(参政党の仲間たちが)ユダヤ資本の手先になって日本を売る、そんなことをすると思いますか。水道の民営化をすると思いますか。うそついて自民党や公明党と裏でつながっていると思いますか」。

★この演説を収録した画像を添付してイスラエル大使館の報道官・バラク・シャインはツイッターで「【「ユダヤ資本」に国が売られる】という表現は人種差別的なレトリックです。かつてユダヤ人だという理由で600万人ものユダヤ人を虐殺したのも、この中で言及されているような間違った情報の拡大から起こりえたことです。こういった陰謀説は現実から切り離されています。実際は相互利益につながる数々の協力を通じて、ユダヤ人と日本人の友情は栄えています。疑問を感じる方はユダヤ人の歴史について学んでください」と訴えている。ネットで支持を拡大する参政党の内政向けの主張は世界に同時に伝わっていることも忘れてはならない。イスラエル大使館のネットの声にどう答えるか。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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