初防衛を目指す伊藤匠王座(叡王=23)と、初登場の広瀬章人九段(39)が2勝2敗で迎えた、将棋の第74期王座戦5番勝負第5局が27日午前9時から甲府市「常磐ホテル」で始まった。最終局のため、改めて先手後手を決める振り駒を行い、と金が3枚で広瀬が先手、伊藤が後手と決まった。
立会人の青野照市九段が対局開始を告げると、広瀬は飛車先の歩を突いた。対する伊藤も飛車先の歩を伸ばした。この後、相掛かりへと進んだ。
今シリーズの第1局は、相掛かりからの作戦を練ってきた王座戦初登場(タイトル戦は過去竜王戦と王位戦各3回、棋王戦と王将戦各1期登場)の先手広瀬が伊藤を圧倒した。第2、第3局は伊藤が連勝。第4局で広瀬が追いつき、フルセットへともつれ込んだ。
伊藤は、同学年の藤井聡太8冠から初めてタイトルを奪った24年叡王戦5番勝負以降、斎藤慎太郎八段の挑戦を連続して受けた25、26年の叡王戦、昨年藤井王座を6冠へと引きずり降ろした王座戦と、すべて第4局を落として追いつかれ、最終第5局でしぶとく振り切っている。「ミスター・フルセット」が本領を発揮して初防衛を果たすか。広瀬が初の王座を獲得するか。注目の一戦だ。
持ち時間は各5時間。午後0時10分から午後1時までは昼食休憩。午後3時におやつが出され、午後5時からは30分間の夕食休憩もある。決着は27日夜の見込み。

