休校要請が安倍首相から伝えられた一夜明け、全国各地のスーパーやホームセンター、ドラッグストアで28日、トイレットペーパーやティッシュなどを買い求める客が行列ができた。一部で新型コロナウイルスの感染拡大の影響で原料不足や物流がストップするとのうわさが流れ、買い求める客が殺到したとみられる。

千葉県市川市の大型ホームセンターでは、トイレットペーパーやティッシュ、キッチンペーパーなどを購入する客でレジ前に行列ができた。購入できる個数に制限が設けられていたが、商品棚にはほとんど残っていない状況となった。70代主婦は「いつ、落ち着くか分からないので多めに買い置きするためにきた。マスクもまだ買えないし心配だ」と不安そうに語った。

通販サイト「楽天市場」などでもトイレットペーパーなどがランキング上位を独占。オークションサイトでは高額出品されるなど混乱が広がっている。

日本家庭紙工業会は同日、各メーカーの生産に影響は出ていないとし、「過度なまとめ買いがなければ供給に全く問題はない。落ち着いて行動してほしい」とコメントした。トイレットペーパーの98%が国内工場で生産されており、原材料についても中国などに依存していないという。