自民党は3日、党本部で開いた党税制調査会と社会保障制度調査会の合同会議で、高市早苗首相が先月30日に表明した、飲食料品を来年4月から2年間に限り、現在の8%から1%に消費税を引き下げる方針について、小野寺五典税調会長に対応を一任することを決めた。事実上、首相方針を了承した。

関係者によると、会合では75人が発言し、反対を唱えたのは9人で、63人が賛成を表明。7月31日に行われた前回会合では、発言した28人のうち賛成18人、反対10人だったが、今回は賛成派の発言が、前回比約3倍増となった。関係者によると、この日は前回出席していなかった議員が数多く出席し、高市首相の方針に賛成を主張したという。

別の関係者によると、事前に、会合に出席した上で賛成を主張するよう呼び掛ける内容の文書も配布されていたといい、高市首相が主張する消費税減税という「結論ありき」で、会合が進む流れとなったことを指摘する声もある。

一方、会合に出席し途中退席した石破茂前首相は、報道陣の取材に「忘れてはいけないのは、OECD(経済協力開発機構)に加盟している国は38あり、日本の消費税率10%は飛び抜けて低い。他の国は20%やそれ以上で、日本の消費税は際だって低い」と指摘。「少子高齢化は世界でもトップ。日本の財政は世界でいちばん悪いということを忘れていませんか?」と述べ「そのことが議論されるべきで、公約だという前に日本の現状を議論することが大事だ」と訴えた。

また「私は、自民党が日本の国の将来に責任を持つのはどういうことなのかということを教わってきたし、それが自民党が積み上げてきた議論。それが一瞬にして壊れるということは、自民党の将来、現状においてもいいこととは思えない」とし、消費減税の方針に決まった場合でも、「けしてみんなが賛成したわけではなく、なぜ反対したかを記録に残すべきだ。いかなる理由で反対するのか、両論併記が、それぞれの名誉のために必要と思う」と述べ、賛成、反対の主張をともに議事録に残すべきだと訴えた。