ウッカリカサゴの食いが活発だ! 海が穏やかなタイミングを狙って先日、兵庫・豊岡の「豊裕丸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の船で津居山沖へ出た。前半はタイラバでマダイを狙ったが、4時間粘るも気配なし。根魚釣りに切りかえると良、大型のウッカリカサゴが次々に釣れ、釣友と2人で20~34センチを41匹ゲット。25~37センチのレンコダイも9匹釣り上げる入れ掛かりを楽しんだ。マダイは時期早々だったが、春の絶好機も目前。4月にリベンジして乗っ込みの大型を仕留めたい。【近江康輔】

津居山沖はウッカリカサゴの宝庫だった。底は小さな起伏の岩礁が数十キロにわたって広がっている。まさに根魚の巣といった感じ。水深は100~120メートル。冷凍のホタルイカを3本のハリに刺した胴突き仕掛けを底まで落としたあと、ラインを多めに送って少し待つ。これで餌がふわふわっと漂い、カサゴをひきつける。そしてゆっくり竿を立てて食いを誘う。この繰り返しが沖野裕船長の必釣テクニックだ。すると、クックックッとアタリがきた。すかさず電動リールで巻き上げ、数十秒後に姿をみせたのは口をポカーンと開けた34センチのウッカリカサゴだった。思わずでかっと声が出る。

次はアタリが出ても、すぐには引き上げずに少し待ってみると追い食いしてきて25~30センチがトリプルで針掛かり。大きな口が3つも開いたまま上がってくると、かなりの抵抗で竿が根元からグワーンと曲がる。

隣で竿を出す吉田正明さん(加古川市)も入れ掛かり。「底はカサゴだらけやな。ほんまうっかりしてるなこの魚。なんぼでも釣れるわ。まるでカサゴが底で口を開けて餌を待ってるみたい」と笑顔をこぼす。その後も2人の電動リールがひっきりなしに巻き上げ音を響かせる。ポイントによってはカンカンとマダイのような引きをみせるレンコダイも交じる。レンコは数が釣れないが、塩焼きがうまいのでうれしくなる。欲をいえば、もう少し浅場で釣れればいいのだが、深場だけに仕掛けの上げ下げに時間がかかるのが難点。

そんなじれったさもあるが時折、特大カサゴが釣れるのでやめられない。もう1匹、あと1匹としつこく釣り続け2人で4時間ほどの間にカサゴを41匹にレンコダイも9匹釣り上げた。

実は前半はタイラバでマダイを狙ったが、まったくアタリなし。それでも、お土産釣りが爆釣し、煮つけがうまい根魚をたっぷり釣り上げ、食べるにはマダイよりもいいかもとにんまり。終わり良ければすべてよし。大満足で納竿した。これから春に向け、ベイトフィッシュが豊富になってくるとマダイの活性も上がり、面白くなる。

【問い合わせ】豊裕丸【電話】090・3057・6599。タイラバ、餌釣り乗合船料金1万2000円(イカメタルは1万円)。仕立て船は4人でアンカー釣り3万5000円、流し釣り4万5000円。(1人増し5000円)。

【交通】大阪からは中国自動車道の吉川JCTで舞鶴若狭道へ。春日ICで北近畿豊岡自動車道へ入り、日高神鍋高原ICを出て1つ目の信号を右折。国道312号で豊岡方面へ。豊岡から県道3号を北上。城崎温泉をすぎ、港大橋を渡り、気比の信号を左折。小さな水路にかかる橋を越えてすぐに左折。乗船場がある気比の港へ。