40センチを超える良型のブラックバスが千葉・三島湖「ともゑ」では連日のようにヒットしている。

暑かった夏が一段落して、捕食活動が活発になり始めた。そんな秋バスはいったいどうやって攻略するのか? バスプロの茂手木祥吾さん(49)が魚群探知機を使わなくても簡単に狙える方法で実際にチャレンジしてみた。

茂手木祥吾さんは読み通りの釣り方で41センチのブラックバスをゲット
茂手木祥吾さんは読み通りの釣り方で41センチのブラックバスをゲット

「食欲の秋」は人間もバスも同じ。実釣当日、まとまった雨が前日の夜過ぎから降って活性が下がったかと思われても、茂手木さんは柔軟に対応した。「本来の狙い目となる表層から宙層ではなく、宙層から底にかけて探る」。最初はこの方針に転換した。

午前8時過ぎ、雨がいったんやんで風が吹き始めたタイミングだった。活性が上向き、ルアーを追い始めた。再度、方針転換。ともゑ前の浅場から宙層をノーシンカーで攻める。

「夏場は暑くて入れなかった浅場の水温が落ち着いている。そこに入ってくる小魚やエビを食べようとするバスを狙う」

「ともゑ」の桟橋
「ともゑ」の桟橋

湖面の上まで木が覆いかぶさり、水中に倒れた木や沈んでいる木、ゴロタ石、湖面の岸際に浮いたゴミなどの障害物周りにバスは身を隠している。ワームを落とし込んで誘った。20センチほどの小型が3匹たて続けにヒットした。深場はダウンショットにして対応する。ワームは長さ3インチ(約7・5センチ)のミミズカラーだ。

「雨が岩盤地帯の上部から湖に流れ込む際、土砂にミミズなどの陸上昆虫が混じっている。これを捕食するので、近いカラーのワームが最も合う」

これを岸ギリギリに落とし込んだ。作戦はズバリ的中。35センチと41センチとまずまずのバスを連釣した。

ダムサイトなどでは魚が広く散っていると判断し、クランクベイトやスピナーベイトといった巻物系をキャストして、幅広い場所と遊泳層を探る。

三島湖は橋脚や湖面まで生い茂ったり水中から生えた木などの条件が重なればバスがいる確率は高い
三島湖は橋脚や湖面まで生い茂ったり水中から生えた木などの条件が重なればバスがいる確率は高い

自民党総裁選のフルスペック方式ではないが、魚群探知機まで装備して湖を動き回る必要はない。ともゑの森和人店主から「実績のあるのは段々畑、夢の島、広瀬などです」とポイントを聞き出し、地形をチェックしてルアーと誘い方を選んだ。読みさえ合えば、答えは出る。

今回は「曇り時々雨」のパターンだったが、茂手木さんによると晴れの場合の基本パターンもあるという。キーワードは「日陰」。三島湖の場合、岸際の湖面にたまったゴミ下が狙える。身を隠しやすく、その中で生息するエビなどをバスは食べるためだ。テキサスリグ、ネコリグなどで丁寧に攻める。また、水中の立ち木が複雑にはえ、風が当たって波立ち、岩場が入り組んでいたら、絶好のポイントだ。バスの警戒心も薄れている。

三島湖では岩盤地帯の上部から水が流れ込んで植物の葉が覆い被さる場所などがブラックバスの絶好のポイント
三島湖では岩盤地帯の上部から水が流れ込んで植物の葉が覆い被さる場所などがブラックバスの絶好のポイント

最後に茂手木さんからラインに関する重要なアドバイスを。「夏場の紫外線を浴びたラインは劣化しています。大型のヒットに備えてフロロやナイロンではなく、新しいPE素材を巻いておくといいです」。


◆茂手木祥吾(もてぎ・しょうご)

1976年(昭51)5月26日、東京都練馬区生まれ。3歳のころから祖父や父に連れられ、釣りを開始。船、磯、渓流からルアーまですべてをこなす。23歳でバスプロになり、12年、国内最高カテゴリーのバストーナメントで福島・桧原湖で優勝。海外遠征では、カナダのスモールマウスバス(ブラックバスは別名「ラージマウスバス」)のトーナメントに参戦経験があるほか、オーストラリアで2回バラマンディに挑戦している。普段はフィッシング・コーディネーターとして、釣りのイベントや企画番組などのインストラクター、カメラマンとしてプロモーション活動の手伝いをしたり、釣りガイドとして活躍している。


▼釣り宿

三島湖「ともゑ」【電話】0439・38・2544。出舟午前6時、桟橋着午後4時。ボートは11~12フィートが1人3000円、14フィート1人4000円(2人の場合ともにプラス1000円)。エレキは、フットコンとハンドコンの両方レンタル可能。12ボルトのバッテリー付きは1個4000円、同24ボルト6000円。


【使用タックル】

<スピニングタックル・ノーシンカー>

▽ロッド ライトクラス6フィート、ライトクラス

▽スピニングリール 2000~2500番

▽ライン ヤーナブル0・4号

▽リーダー フロロ1・25号60センチ

▽オフセットフック ハヤブサ「LIGHTNING STRIKE(ライトニング・ストライク)」#2

【同・ダウンショットのロッドとリール、ラインは同じ】

▽リーダー フロロ1・25号80センチ

▽シンカー 16分の1オンス(約1・75グラム)

▽オフセットフック ハヤブサのマス針「POWER WACKY(パワー・ワッキー)」#4、フックはシンカーから20センチ上に

<ベイトタックル>

▽ロット ミディアムクラス7フィート

▽ライン フロロ10ポンド

▽ルアー クランクベイト「GRASS ROOTS」ランビット9グラム(5・8センチ、ライン直結)


主な湖川の攻略法

今季の秋バスは場所によって狙い方が違っている。主な湖川の攻略法も簡単に。

▼茨城・新利根川

風が吹いたらスピナーベイトが定番だ。「川筋を幅広く探る。ズル引きしたり、動きを止めては巻いてといった繰り返しで誘うといい」(松屋・松田健一店主)。真珠棚では、ワームを使ってオダの周辺を1本1本丁寧に探る。

新利根川「松屋」でスピナーベイトにヒットした45センチの良型バス
新利根川「松屋」でスピナーベイトにヒットした45センチの良型バス

▼千葉・亀山湖

広範囲に散っている。少しでも濁ると条件はベスト。「ボートハウス松下」の松下孝介氏は「水が動いている月毛沢や押切沢、本湖周辺の岬回りなどで実績があります」と言う。スピナーベイトやクランクベイトで幅広く誘う。反応がなければラバージグ、テキサスリグ、フリーリグなどでゴミ下、沈んだ木やオダの周りを狙う。

亀山湖でヒットした42センチのブラックバス
亀山湖でヒットした42センチのブラックバス

▼山梨・河口湖

「日によってヒットパターンが変化するため、片っ端から攻略法を試してください」(ハワイ・渡辺一孝店主)。基本はラバージグ、ポーク。状況によりミノー、スピナーベイト、クランクベイトで探る。実績があるポイントは、ウイード周り。バスが潜む場所がヒントかもしれない。