勤務するクリニックの問診票には「白い歯に興味がありますか」と記入する欄がありますが、男女問わず半数以上の方が「はい」と答えています。この20年ほどでこうした歯の美白に関する意識も変わってきているのだと実感します。
とはいえ、どうしたら歯が白くなるのか、きれいな状態を保てるのか、といった知識についてはアップデートされていない印象です。自己流で間違ったケアをしていたり、個人輸入で取り寄せたホワイトニング剤を使用して歯ぐきを傷めているという方もまだまだ後を絶ちません。
毎日の歯みがきのついでに白さを求めたいと考える方が多いのは当然ですが、大前提として知っておいていただきたいのが、日本で販売されている歯磨剤には「歯の漂白(ブリーチ)」効果は含まれていないという点です。市販の美白歯磨剤に含まれているのは、歯の表面に付いた着色汚れなどを落とすことで「自分の持つ歯本来の色にリセットする」効果を狙ったさまざまな成分です。
<1>ポリエチレングリコール(タバコのヤニなどしつこい汚れを溶かして除去する)<2>ハイドロキシアパタイト(歯の再石灰化を促しエナメル質を修復する)<3>ポリリン酸ナトリウム(着色汚れを浮かせて取る)といったものが代表的です。ご自身の歯の状態や目的に合わせて選んでみましょう。
美白をうたった製品は通常のシンプルな歯磨剤よりも若干高価であるので、長期間使用して効き目が得られないとコスパが悪いです。まずは歯科医院でのプロケアで、汚れをしっかり除去してもらってから使い始めるのが賢い使い方です。カレーやワインなど、色の濃い食品をとった後はすぐに水で口をすすぐだけでも着色予防になります。こびりついた汚れになる前に、洗浄してしまえば良いというわけです。

