前回は長時間心電図検査で不整脈を見つけることの重要性についてお話ししました。今回はいわゆる装着型ではない特殊な長時間心電図で、検査の適応が特化した植え込み型の心電計についてです。

左前胸壁に5~9ミリほどの小切開で皮膚の下に滑り込ませるように挿入します。大きさは長さ45~49ミリ、幅7~9ミリ、厚さ3~4ミリ程度の大きさで重さは3グラムほど。皮膚下への局所麻酔で約5分で植え込み終了します。バッテリーは3~6年程度で必要なくなれば抜き取ります。

簡単とはいえ、日帰りもしくは1泊の植え込み手術を必要としますので、その適応は次のように決められています。<1>原因不明の失神・意識消失発作のある患者<2>原因不明の潜在性脳梗塞患者。以上は医学用語でわかりにくいのですが、大変大事な話です。

当院は24時間救急体制で患者を受け入れていますので、昼夜を問わずいろいろな患者が搬入されます。例えばこれです。

救急隊Q 転倒での頭部打撲患者さんです。

当直医U どうして頭を打ったんですか。

救急隊Q 倒れた時のことはあまり覚えていないのですが通行人からの救急要請です。

当直医U わかりました。すぐ搬送してください。

なぜ、心臓不整脈病院が? 当院は頭部CT/MRIをその場で検査してトリアージ対応します。と同時に、問題なのは「何故、一瞬失神したのか」ですので、心臓もいの一番に調べるのです。脳外科・整形外科と思われがちな転倒患者の中には、転倒受傷機転に不整脈による失神が原因であることがあり見過ごしたら大変です。