たとえば公的保険を利用する40~74歳が対象の特定健診(メタボ健診)で「高血糖」を言われたら…。
順天堂大学大学院医学研究科教授で「糖尿病診療ガイドライン」の策定にもかかわる綿田裕孝さんは次のように指摘する。「特定健診を受けて糖尿病あるいは糖尿病の予備軍だということを知らされることが多いと思います。糖尿病の発症予防がメタボ健診の大きな目的のひとつなのですが、糖尿病が強く疑われる人の数はいまも減っていないのです」。
綿田教授によると健診は糖尿病であってもそうでない人と変わらない寿命とQOL(生活の質)を維持することが目的であり、その“核”となるのは糖尿病に特徴的な「血管合併症」を防ぐことだ。そのため血糖をはじめ血圧、コレステロール、体重、禁煙といった要因の管理と日常生活の是正が不可欠になる。
「日本糖尿病学会では5年ごとに戦略を発表しており、現在の第5次5カ年計画ではとくにAIやCGM(持続グルコース測定)の活用を重視しています。その結果、患者さんの血糖コントロールが良くなると考えているわけです」(綿田教授)。
CGMで測定するグルコース(血糖)値は血液中のそれと近似しており、患者は自ら血糖値の変動をリアルタイムで知ることができる。
「CGMの装着によって“こういう食事をしたから血糖が上がった、次からは控えよう”という行動変容が期待できるのです」(綿田教授)。

