「鍋料理」がおいしい季節。糖尿病の食生活に詳しい「下北沢病院」栄養科の石田千香子科長によれば、鍋は野菜や肉、魚等のバランスがよく、炭水化物のコメや麺類などがシメの食べ方が血糖値にもよい。そもそも血糖値の上がり方は人それぞれで年齢や生活環境等多様な要素も影響する。自分自身に合った食事、食べ方が大切だ。

「食事指導の際、患者さんによってできそうなこと、あるいはできないことというのは1人1人違います。大切なことは“これならできる、できそうだ”といった成功体験を積み重ねること。そうすることで患者さんの自信につながると思います」(石田科長)。

食事療法を完璧にすることは難しい。その人の生活スタイルに合うものを選ぶことが肝心。失敗よりもうまくいった経験を大事にしよう。

「以前良かったときの経験をまた始めてみる。“これだったらできる、やってみよう”と思うところからやればいいんですよ。一生懸命な方であっても、ストレスになったり負担を感じていないか注意してほしいです」(石田科長)。

治療に前向きであってもそれが心の負担になっていないだろうか。石田科長はこうアドバイスする。

「繰り返しにはなりますが、これを食べてはダメ、というよりも、ご自身に気づいてもらうということを基本にしています。ですからかかりつけの主治医や栄養士がいるのなら気軽に相談してほしいですね」。