高血糖の状態が長いと血管が傷ついてやがては狭心症や心筋梗塞といった心臓病、網膜症(失明)、腎不全、足の切断といった合併症が起きてしまう。とりわけ初期にはコレといった自覚症状がなく、放置しがちなので気を付けたい。

厚生労働省によると、糖尿病の合併症には「細い血管」と「太い血管」にそれぞれ起きる病気がある。前者(細小血管合併症)は手足のしびれや感覚が鈍るといった神経障害のほか、目の中が傷害されて視力が落ちる「網膜症」、さらに腎臓が悪くなる「腎症」が代表的。後者(大血管合併症)には脳梗塞や脳出血などの脳卒中、心筋梗塞等がある。

ほかに肺炎、歯周病、皮膚炎、がん、認知症などとの関連も指摘されている。また、細小血管合併症は血糖値が高いほど起こりやすい。動脈硬化症などは軽い状態であっても発症リスクが高まるという。

中でも「腎症」は、腎臓の機能の低下とともにさらにさまざまな症状や合併症がおきてしまう。病気が進行し末期の腎不全に陥ると「透析療法」が必要となる。糖尿病性腎症による透析療法の急増が指摘されていると同時に、透析時の患者への負担が課題となっている。週2~3回通院して4~5時間治療を受けなければならないからだ。慢性腎臓病(CKD)に対する移植医療やips細胞による1型糖尿病への応用にも注目していきたい。