文武両道を目指す栃木・作新学院高から2人の有望ルーキーが誕生した。かたやガールズで類を見ない、消防士を経て126期生になった片岡美奈(25=栃木)が「Girl,s Collection(ガールズコレクション)2024」第5回の主人公。男子は野球部で4番サードを務め、甲子園の土を踏んでいる中島淳(25=埼玉)を特集する。ともに自転車競技の経験が乏しいながら力走する、その素顔に迫った。【取材・構成=野島成浩】

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中島淳がバンクでも、かっ飛ばそうとしている。高みを目指す競技は、野球から競輪に代わったが、熱さは変わらず。名門作新学院高の野球部で主砲を務めた誇りを胸に、ダービー王の平原康多や森田優弥らトップクラスがひしめく埼玉で鍛え抜く日々を送っている。

生き抜くための道具をバットからピストレーサーへ替えた。中島淳は作新学院高3年で野球部の4番サードを務め、甲子園に春夏と連続出場を果たした。勝負の機微を知るアスリートは、YouTubeでKEIRINグランプリを見て輪界入りを決意。「タイトルを」と、自らを鼓舞するように気持ちを強くしている。

球場で強肩強打を繰り出し、舞台をバンクに移した今は豪快なスパートで展開を作っている。自転車の経験が乏しいながら、選手養成所では3度の記録会で全てA評価と、適性の高さを示した。そしてデビュー戦のルーキーシリーズで好走し、その上位7人が選ばれるルーキーシリーズプラス(10月京王閣・4着)にも挑んだ。

あるルーティンが躍進を支えている。それは高校時代から続く日記。「練習やレースの前後に、どう考えたか。その時の気持ちや反省点をノートに書く。先輩のアドバイスも。野球と一緒で、競輪でも二度と同じ展開にならない。普段からしっかりと考え、どう走るか判断できるようにならないと。練習のタイムが良くても、相手がいるレースとは話が違うと思います」。

日ごろは名伯楽と称される山信田学に師事し、ビッグ戦線で活躍する森田優弥らと乗り込んでいる。チャレンジ初優勝を飾った10月西武園は、くしくも山信田が先頭誘導員を務めた。「ゴールして優勝と分かったら、師匠もすごく喜んでくれた」。次はもっと大きな舞台でドラマを作ろうと、今日もペダルに力を込める。

◆中島淳(なかじま・じゅん)1999年(平11)8月26日生まれ、群馬県出身。作新学院高の野球部3年時に春夏の甲子園出場。東洋大(中退)に進み、拠点を移した埼玉県で競輪選手を目指して山信田学(83期)に弟子入り。125期生で在所41位。卒記レースは落、欠、欠。5月平塚でデビュー(予選5、1着、決勝2着)。37戦19勝で優勝1度。通算獲得賞金551万9000円(データは24日現在)。178センチ、82キロ。血液型O。

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