男子ゴルフのメジャー、全英オープンが18日から開幕、4日間の熱戦が繰り広げられる。会場は1951年以来、実に68年ぶりの北アイルランド開催で、ロイヤルボートラッシュGC(7344ヤード、パー71)が会場となる。開幕直前まで注目選手の話題が豊富な19年最後のメジャー大会。いくつか紹介したい。

<1>16歳でコース記録 地元の北アイルランド出身で、14年大会以来2度目の大会制覇をロリー・マキロイ(英国)は16歳で出場した北アイルランド選手権の時、同じコースで「61」のコースレコードをマーク。「ボク自身の成長を振り返る時に必ずあのコースを思い出す」と自ら口にする会場。5年ぶりの大会Vが期待されており「この大会でさらに記録が更新されるといいんだけどね」と意気込んでいる。ツアー公式サイトの優勝予想でも堂々の1位に入った。

<2>秘密兵器? メジャー4勝のブルックス・ケプカ(米国)にとっては初めてのコース。相棒のキャディー、リッキー・エリオット氏はポートラッシュ生まれで何度もコースをラウンドしているという。17年、18年の全米オープン連覇、そして18、19年の全米プロ選手権の連覇の時もバッグを担いできたエリオット・キャディーのアドバイスは大きなサポートになりそうだ。ツアー公式サイトの優勝予想でも2位に入った。

<3>ダイエット メジャー5回を含む米ツアー通算44勝のフィル・ミケルソン(米国)は全英オープンに備え、わずか10日間で15ポンド(約6・8キロ)も減量してきたと自らのSNSなどで公表。49歳のミケルソンは「体をリセットするためだ。これでよりよいプレーに役立つかどうかは分からないが、ベストを尽くすために必要なことは何でもやろうと思っている」と明かした。効果はいかに?

4月のマスターズで復活優勝したタイガー・ウッズは昨年大会で優勝争いを展開して6位フィニッシュ。4度目の大会制覇、サム・スニード(米国)の保持する通算82勝に並ぶ記録にも注目が集まる。また日本勢も松山英樹を筆頭に、稲森佑貴、今平周吾、藤本佳則、浅地洋佑、池田勇太、堀川未来夢、アマチュアの金谷拓実(東北福祉大)の8人が出場する。今年の優勝賞金が4万5000ドル上がった193万5000ドル(2億1285万円)になった世界最古のメジャー「THE OPEN」。今年はどんなドラマが起こるのか。【藤中栄二】(ニッカンスポーツ・コム/ゴルフコラム「ピッチマーク」)