おはようございます。早いものでもう師走ですね。火曜日の朝活、せれにゃん塾塾長の青木瀬令奈です。寒くてもゴルフは四季を通じて楽しめるスポーツ。あったかくして忙しくてもコースに出ましょう。今週のテーマは「バンカーのヘリからのアプローチ」。なさそうで意外にある状況なので、覚えておくといいですよ~。

バンカーにつかまってしまったと思いながら行ってみると、ギリギリで止まっていた。よくある話です。ホッとしたのもつかの間、バンカーよりも難しいライの時、どうするか。

きれいに球を拾おうとか、球質とかを考える余裕はありません。いかにグリーンに乗せるか、だけを考えます。あわよくば寄せる、くらいの謙虚な気持ちを持ちましょう。

バンカーのヘリということは、スタンスが傾斜にかかることがほとんどです。通常、傾斜からのショットでは“傾斜なり”に立つのが基本ですが、ここでは傾斜に逆らって立ちます。空振りの可能性もあるため、ヘッドをボールにいかにきちんと入れるかを考えたいからです。

スタンスは狭め。クラブは短く持って、体の真ん中
スタンスは狭め。クラブは短く持って、体の真ん中

左ひざが邪魔になるのでやや右を向き、スタンスは狭め。クラブは短く持って、体の真ん中で構えます。ボールに直線的にヘッドをぶつけるイメージだけを浮かべます。

初速が速いので思っているより飛びますから、振り幅はいつもより小さく、フォローは出さずに打ちます。フォローを取ろうとするとヘッドとボールがコンタクトする時間が長くなり、距離感がつかめないからです。

気を付けることがたくさんあるようですが、要はクラブをボールに直接コンタクトさせて、グリーンをとらえることを最優先にすること。すべてはそのためです。

ディボット跡だったり、カラーとラフの境目のようにバックスイングがほとんど取れないような難しいライの時にも、考え方は同じです。ボールに直接ヘッドがコンタクトすることだけを考えれば、うまく打てるはずです。

傾斜と逆に立っているので、自然にハンドファーストになり、構えた時フェースがかぶって見えますが、そうではないことを覚えておいてください。これを修正してしまうと、フェースが開いてしまうので気を付けてください。

うまく行ったときにものすごくうれしいバンカーのヘリからの難しいアプローチ。実は私、バンカーから打つよりも大好きだったりします。ちょっとマニアックですが…。みなさんも難しい状況を楽しむくらいの気持ちでゴルフと向き合うことができると、さらに奥深さを味わえますよ。

◆青木瀬令奈(あおき・せれな)1993年(平5)2月8日生まれ、群馬県前橋市出身。実家は音楽教室で、瀬令奈は「セレナーデ(小夜曲)」から名付けられた。身長153センチ。ゴルフ好きの父について7歳でクラブを握る。小技が抜群で、2006年日刊アマ全日本女子に史上最年少の13歳で優勝。数々の実績をアマチュア時代に残す。11年プロ転向。17年ヨネックスレディースで初優勝。18年賞金ランキング31位。三和シヤッター工業所属。

◆取材構成=遠藤淳子(清流舎)

◆撮影=浅見桂子

◆取材協力=白水ゴルフ倶楽部(群馬・渋川市)