石川遼(25=CASIO)が1バーディー、1ボギーの70と伸ばせず、通算7アンダーの273で42位となった。公傷制度の適用を受けて臨んだレギュラーツアーが終了し、ポイントランク175位で13年以来となる米下部ツアー入れ替え戦に回ることが決定。生き残りへ決意をにじませた。

 石川は最終日を「スイング的に今日が一番、キレがなかった」と分析した上で「次に向けて、いいことはたくさんある」と入れ替え戦に目を向けた。腰の故障から本格復帰した今季は最初の試合こそ10位に入ったが、その後は苦しんだ。「悩んだり考えたり、試行錯誤のシーズン」と振り返る。

 最後に自己ワーストの6試合連続予選落ちを止め、ネーションワイド小児病院選手権(31日開幕)から始まる入れ替え戦4試合に向かう。13年は第1戦の予選落ちから3戦連続トップ10で翌シーズンの出場権をもぎ取った。「あの時は守り、守りのゴルフ。今考えてみると、何をそんなに守る必要があるんだろうと思うし、米国に来てからそういう姿勢になってしまっていた」と戒める。今回は腹をくくった。「勝ってやろうという気持ちしかない。ダメだったら、それまでの実力で、もう1回立て直す、やり直すっていう感じなのかな」。

 米国で戦う決意にブレはない。「自分の腕を磨く環境として世界一。ここ(米ツアー)で勝つという目標、夢は持っている」。はっきりと口にした後で「苦しい経験も多いですけど、自分の居場所というか、これをもっと上げていきたいモチベーションが、すごくある」と言った。厳しいサバイバルを乗り越えることが、その第1関門となる。【亀山泰宏】