首位からスタートした菅沼菜々(25=あいおいニッセイ同和損保)が、2023年10月の延田グループ・マスターズGCレディース以来となるツアー通算3勝目を挙げた。5バーディー、2ボギーの69で回り、通算10アンダーの206。ウイニングパットを決めると、両手を高々と挙げて笑顔をのぞかせた。ギャラリーや関係者から「おめでとう」と声をかけられると、こみ上げるものがあったのか、何度も両手で顔を覆った。

優勝インタビューでは「昨年は苦しくて、またこんなに早く復活できるとは信じられないです。こうやってまた優勝できて、本当にうれしいです」と復活Vに笑みがこぼれた。

昨年から不振に陥っていた。23年ツアー初優勝。同年に2勝したが、昨年はトップ10入りがわずか1回。29試合出場し、半数以上の16試合で予選落ちを喫した。シードを失った今季は3試合に出場したが、予選落ちが2回。浮上のきっかけがなかなかつかめなかった。

前週のプレーが大きな転機になった。男子ツアー、前澤杯に推薦出場。初日から2日間は石川遼、片山晋呉と回った。「男子選手に迷惑にならないようにと早いプレーを心がけたら、調子がいい時のリズムを思い出せた」。成績は89位と歯が立たなかったが、プレーリズムの変調に気付けたのが収穫。女子にない高いレベルの技術に触れたことも刺激となった。

乃木坂46のファンで、自称“アイドル風ゴルファー”。一方で、公共交通機関や閉ざされた空間で不安を感じる「広場恐怖症」を抱え、飛行機や船に乗れないため、北海道、沖縄の大会は出場できないことが多い。そんな病を抱える人にも勇気を与える、1年半ぶりの優勝になった。

【症状の説明あり】「広場恐怖症」と闘う菅沼菜々6年目で待望のツアー初V「病気に悩んでいる人に勇気を」