自転車の女子タンデム個人ロードタイムトライアル(視覚障害)で鹿沼由理恵(35=楽天ソシオビジネス)が、トラブルを乗り越えて銀メダルを獲得した。レース開始数分前に、ギアが変えられず最も重い段しか使えないことに気づいた。本人もパイロットの田中まい(日本競輪選手会)も初めての経験だったが、鹿沼は持ち前の脚力と持久力で最後までこぎ続けた。「脚を止めるのは簡単だけど諦めなかった。ギアが変わらないからこそ頑張れた」と不屈の精神で走破した。
幼い頃から弱視で焦点が合わず、細かい文字が読みにくかったが、運動が大好きでノルディックスキーを始めた。10年バンクーバー冬季大会で7位入賞したが、11年末の練習で左肩の靱帯(じんたい)を断裂。ストックが突けなくなり、脚力を生かせる自転車に転向した。権丈監督も「あのギアで走り続けるなんて考えられない。根性もあった」と驚く。自転車女子では日本勢初のメダルだった。


