韓国は、五輪で技術力をアピールしている。仮想現実の展示、水槽を泳ぐメカ魚、プレスセンターを動き回るロボット。その姿勢は各国の報道陣が宿泊するメディアビレッジにもある。

 江陵の記者村は、新築の高層マンション群。記者は24階建ての10階、3LDKを同僚2人と利用。電力を集中管理する、いわゆるスマートハウスというやつだろうか。玄関のパネルでエレベーターを呼んだりすべてのスイッチを切ったりできる。床暖房を含め室内の温度管理も完璧だ。

 ただ困ったことがある。タッチパネルやスイッチが多くて、どれが何かわからない。同僚記者は最新設備の部屋で「トイレと浴室の電気がつきません…」と途方に暮れた。建物の鍵も携帯ストラップのように小ぶりでどこに当てればいいのか、わかりにくい。極寒の午前3時に到着した写真記者は解錠に戸惑って「寒いから何とかして!」と叫んだ。スマートハウスはいいけれど、ちょっとスマートすぎるかも。【益田一弘】



メディアビレッジのかぎは、非常に小振りな携帯ストラップ型
メディアビレッジのかぎは、非常に小振りな携帯ストラップ型