開幕3連勝が、4強進出の鍵-。カーリング男女が今日14日に始まる。日本代表として、女子はLS北見、男子はSC軽井沢クが出陣する。10カ国・地域が総当たりの1次リーグ9試合を行い、上位4カ国が準決勝に進む。元日本代表サードで本紙評論家の市川美余氏(28)が女子を展望。LS北見はメダルよりもまず日本勢初の1次リーグ突破が目標。米国、デンマーク、韓国に開幕3連勝することが重要と指摘した。【取材・構成=益田一弘】

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 メダルという期待の声もありますが、現実的には日本勢初の1次リーグ突破が目標でしょう。チャンスは十分にあると思います。

 出場10チームを見ると、実力的にカナダ、スウェーデン、スイスが3強。残りの7チームは、日本も含めてひしめいている。カーリングはロースコアを好む、大量点を狙う、などチーム同士の相性があって、実力通りにはいきません。日本が4強に勝ち上がるためには、韓国、OAR、英国の3チームに勝っておきたいところです。

 LS北見の鍵は、スキップ藤沢五月選手です。大量点を狙うタイプで、スーパーショットを決める。ただ本当はスーパーショットがあまり出ない方がいい。リード、セカンド、サードとセットアップ(石の配置)がうまくいけば、スーパーショットは必要ありません。当たり前にやるべきことをやる。簡単なドローショット(石を止める)などを確実に決めてほしいです。

 リザーブの本橋選手はスキルが高く、どこでもこなせる。リザーブはもともと長丁場においてはスイーパーを休ませる役割ですが、本橋選手は負けた時にチーム全体の気持ちを切り替えられる。五輪3度目でチームにとって大きな存在です。

 LS北見は、鍵になるショットを打てる選手もそろっています。スキップだけでなく、全員が作戦の提案ができることも強みです。まず14日の米国、15日のデンマークと連勝して、勢いをつけたい。同日の韓国戦で開幕3連勝できれば、4強進出の可能性は膨らみます。