男子で世界ランク8位SC軽井沢クが、因縁の相手を撃破した。1次リーグ5戦目で同4位米国と対戦して3エンド(E)までに4-0と主導権を握った。そのまま8-2で押し切って3勝目。米国は、98年長野で日本が準決勝への道を断たれ、SC軽井沢クも16年世界選手権の3位決定戦で敗北。「壁」だった相手に雪辱した。2試合目は全勝のスウェーデンに4-11で敗れて3勝3敗となった。

 午前9時5分、試合開始から米国を圧倒した。後攻の1E、スキップ両角友が絶妙のタッチでチャンスを作り、いきなり2点。「リードすると、相手が攻めてくる。うちも攻める。これが僕らの形」。相手の攻めを、守りではなく、攻めで返り討ちにするスタイルで圧勝だ。

 因縁の相手だ。98年長野オリンピック(五輪)で日本が負けたが、当時13歳だった両角友は「そこは全然ない」という。因縁は、16年世界選手権の3位決定戦。6-7の最終10E、後攻で両角友のラストストーン。難しくないドローをミスして負けた。両角友は「決まらないのはそのレベルじゃなかったということ」。4位は日本男子最高順位。だが帰国時の空港では、銀メダルのLS北見が喜びの会見を開く間に、カートを押して外に出た。その無念を晴らし、セカンド山口は「米国戦というのはすごく気持ちを込める試合」と勝利を喜んだ。

 夜の2試合目は強豪スウェーデンに大敗した。大会側は試合前に、石を紙ヤスリで削る作業を行った。長丁場で石の曲がりを保つための措置だが、1Eに対応できず、3点を奪われた。

 両角友は「(変化に)合わせるのが下手でした。うまいチームは合わせている」と潔く負けを認めた。これ以上の黒星は4強進出が遠のくが「勝ちたいと思ったチームには勝てている」。米国を倒した白星を生かすためにも、終盤にもうひと踏ん張りする構え。元気者の山口も「僕の計画では決勝でもう1度、スウェーデンとあたる予定なんで、その時にリベンジします」と口にした。【益田一弘】