平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)代表の宇野昌磨(20=トヨタ自動車)が100・49点を記録し、首位発進した。

 100・17点で2位に入った金博洋(中国)とは0・32点差。五輪本番でも想定される競り合いとなったが「言い方は悪いですけれど、今は自分のことしか考えていないので(金博洋への意識は)あんまりないです」と素直な思いを発した。

 冒頭、4回転フリップの成功でスタートを切ったが、中盤にかけてのステップでレベル2(最高は4)と取りこぼし。「ワクワクとかは全くなくて、攻めるっていう気持ちも無かった。『練習と思って』という気持ちが強かった。強い気持ちが無い分、ステップやスケーティングでいつもより体が動いていないと分かったときに、最後まで強い気持ちを持つことができなかった」。中盤の4回転-3回転の連続トーループは、後半を2回転に落として成功。スピンは全てレベル4を記録するなど地力を見せつけたが「モヤモヤもちょっと残っているけれど、ホッとした気持ちもある」と複雑な感情が胸中に残った。

 フリーは27日で、初優勝が懸かる。4回転サルコーを抜いたジャンプ構成となり「ジャンプ自体は攻めているといえない構成なので、だからこそジャンプ以外に集中できると思う」。SPの反省を、2日後につなげる。