SPで20位と出遅れた田中刑事(23=倉敷芸術科学大大学院)は、フリー164・78点、合計244・83点だった。

 冒頭4回転サルコーをうまく着氷。4回転サルコー-2回転トーループは4回転で転倒。トリプルアクセルは綺麗に流れにのり着氷した。曲に会わせ全身を大きく使いステップを刻んだ。後半に入り4回転トーループは着氷時にバランスを崩した。最後のジャンプを3連続にするなどリカバリーを見せた。演技後は、悔しそうな表情を一瞬見せた。

 田中は「今日が最後だったので、このプログラムのいいところを、ジャンプが失敗しても出せるようにして滑りました。(4回転成功は)団体戦、ショートに続いて失敗し2本目がとべなくて悔しいが、何とかひとつを踏ん張ることが出来た。(4年に1度の五輪で3回舞台に立ち)もうこれが最後だと思って滑った。全体通して悔しい気持ちが残ってしまった試合なので、本当の目標はこの試合で全部、今まで練習してきたもの出し切るための舞台だと思ったので、それが出せないというのは僕の実力であり、この大会の厳しさだと思った。(いろんなことが得られ、)一生の宝であり、今後どんな試合に出ても、小さな舞台や大きな舞台でも、この緊張感というのは今後の宝になる」と今大会を振り返った。