日本中が沸き上がる17日間-。4年に1度の冬季五輪(オリンピック)が9日、韓国の平昌(ピョンチャン)で開幕する。過去最強の「チームジャパン」だけに期待も大。日刊スポーツ新聞社恒例の記者予想も、金メダル9個、総メダル数22個と大盤振る舞いだ。

 期待をさらに高める担当記者の予想だった。金メダル9個は、98年長野大会の5個をはるかに上回る。日本が過去参加した21大会で獲得した10個に、1大会だけで迫る数字。それでも、益田一弘キャップは「自信を持って出した数字。特に金メダルに関しては絶対ですね」と胸を張った。

 競技別に見ると、スピードスケートとスノーボードに期待が高い。スピードスケートは絶対的エースの小平が2個の金、もう1人のエース高木美も団体追い抜きを含めて金2個。女子だけでメダル8個だ。担当の奥山将志記者は「1種目ずつ冷静に分析すると、この数になります」と話した。

 スノーボードも直前のXゲームで優勝した男子ハーフパイプの平野らがメダルを量産。スキー・ノルディック複合の渡部暁も、今季絶好調で金2個の可能性が高い。ノルディック担当の松末守司記者は、ジャンプ女子の高梨について「今季はW杯個人戦未勝利ですが、技術は上。追われる側から追う立場になり、精神的に楽なはずです」と金メダルを予想した。

 今大会は日本人同士が頂点を争う種目も多い。フィギュアスケート男子シングル、スピードスケート女子短中距離、ジャンプ女子、スノーボード。日本人同士のライバル関係も、競技力向上に貢献しているはず。それが、空前のメダルラッシュにつながりそうだ。

 スポーツデータ分析の米グレースノート社は日本の金メダルを2個と予想しているが、英ブックメーカーの10ベット社は7種目で日本選手を「本命」に挙げるなど日本の好成績を後押しするデータもある。真冬の五輪、17日間はお隣の国の平昌から目が離せない。

 ◆金9…高木美帆(スケート1500)小平奈緒(同女子500、1000)、日本スケート(同団体追い抜き)高梨沙羅(ジャンプ)平野歩夢(スノボHP)渡部暁斗(複合NH、同LH)羽生結弦(フィギュア)

 ◆銀4…堀島行真(モーグル)高木美帆(スケート1000)宇野昌磨(フィギュア)高木菜那(スケート・マススタート)

 ◆銅9…高木美帆(スケート3000)鬼塚雅(スノボ・スロープスタイル)伊藤有希(ジャンプNH)郷亜里砂(スケート500)小野塚彩那(スキーフリースタイルHP)日本男子(ショートトラック男子5000リレー)大久保勇利、岩渕麗楽(スノボ・ビッグエア)宮原知子(フィギュア)