平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)スノーボードビッグエアの女子決勝が22日行われ、一関学院高1年生の岩渕麗楽(16=キララクエストク)の地元、岩手県一関市東山町ではパブリックビューイングが行われた。定員350人を大幅に上回る約460人が集まり、声援を送った。

 岩渕が1回目にキャブ900を成功させると、館内にもメダル獲得の機運が高まった。以降は大技バックサイドダブルコーク1080に挑戦。2回目は着地の際に手が着いてしまい減点された。3回目の着地失敗でメダル消滅が確定した瞬間、館内からはため息が漏れた。それでも、4位入賞を祝福する拍手を送った。

 母校、東山中の生徒172人も駆けつけた。岩渕が所属した体操部の後輩、渡辺彩衣花さん(3年)は「競技を終えた後の笑った姿が、普段の麗楽さんだった。誇らしいです」と語った。

 恩師たちは、成長を見届けた。体操部の千葉玲子先生(60)は世界最高峰の舞台で躍動する教え子を見て「中学時代から体幹もしっかりしていて、宙返りも怖がらずにやっていた。だけど体操と違って、スピードに乗っての宙返りは素晴らしい。着地が決まらず残念ですけど、世界4位。本人が一番頑張った」とたたえた。

 1年から担任だった久保謙一郎先生(48)は「遠征も多かったけど、週末の課題や宿題も忘れず、手のかからない子でした」と回想した。「3本とも見て、2本目はすごいと思った。彼女は、この競技が引っ張っていける存在になれると思う」とエールを送った。