2度目の五輪の菊池彩花(30=富士急)も準決勝で滑り、初のメダル獲得を果たした。

 日本勢で冬季五輪初の3姉妹同時出場を果たした菊池シスターズの次女彩花はカナダと対戦した準決勝に出場。中盤の1・5周で先頭を引っ張り、決勝進出に大きく貢献した。ショートトラックに出場した三女の悠希、五女の純礼はメダルに届かなかったが、最後に彩花が大輪の花を咲かせた。

 「他のみんなが足を使わず決勝に温存できるように、みんなのために自分が壁となって滑りたいと思っていた。スケート人生で最高の大会になった」。大粒の涙がほおを伝った。

 3000メートルで19位に終わった翌日、長野・南相木村から応援に来た父毅彦さん(61)、母初恵さん(55)、妹たちと選手村の近くで食事をし「お互いに次に向けて頑張ろうと励まし合えた。気持ちを一晩で切り替えられた」。レース後はデビット・コーチにねぎらわれ、糸川コーチとも抱擁。最強カルテットの一員として歓喜に酔いしれていた。

 ◆菊池彩花(きくち・あやか)1987年(昭62)6月28日、長野県南相木村出身。コーチだった母初恵さんの影響で幼少期から競技を始めた。5人姉妹の次女。妹の悠希、純礼はショートトラックの今大会代表。父毅彦氏は南相木村の元村長。170センチ、61キロ。