南米初開催のリオデジャネイロ五輪は5日(日本時間6日)、マラカナン競技場で開会式を行い、17日間の大会が開幕した。卓球女子日本代表の福原愛(27=ANA)は、昨年から交際している台湾代表の江宏傑(27)と式中に記念撮影。大舞台でツーショットを初披露した。

 日本とブラジルの旗を振りながら笑顔で行進を終えた福原は、4月に交際を公表した江の入場を待っていた。15歳の伊藤美誠と、恋愛相談をしてきた張コーチの手を引き、人混みをかき分けていく。赤のジャケットを着た福原は白のジャケットと帽子をかぶった江を見つけ、駆け寄った。

 伊藤を含めた3人で「ハイ、チーズ」。その後は約10万人収容の競技場が沸く前で2人で記念撮影。寄り添い、福原のカメラで撮影すると江が左手で肩を優しく抱き、右手で自撮りをする場面もあった。ケガや体調不良で苦悩が続く中、励まし合って勝ち取ったリオ五輪の代表権。04年アテネ五輪から4大会連続出場で、3度目の開会式参加の福原にとっても、また違った喜びが加わった。

 「2008年の北京五輪で旗手を務めて以来、8年ぶりの開会式参加となりました。私にとって特別で、大好きな舞台に立てたことを、とてもうれしく思いました」

 ここからは試合モードに突入する。直前の国内合宿では、今までにないくらい限界まで練習し、体を追い込んでリオ入りした。当初は開会式に不参加の予定だったが、女子代表の村上監督と相談して参加を決めた。4日の練習後には「開会式は気分転換にもなるし、五輪を感じようかなと。1度リセットして、残り数日間で調整すれば大丈夫」と話していた。

 江だけでなく、国内外の選手らと触れ合い、雰囲気を楽しみ、気持ちは高まった。個人、団体で悲願の金メダルに向け、4度目の五輪挑戦が開幕した。【鎌田直秀】<福原と江の経過>

 ◆14年12月

 江が福原のSNSを通じて猛烈アタック開始。

 ◆15年春

 交際開始。

 ◆16年4月

 福原がブログで交際公表。「いいお付き合いをさせていただいております」。

 ◆同4月

 香港でのリオ五輪アジア予選で宿舎から2人で外出。

 ◆同6月

 ジャパンOP荻村杯で福原の魅力を問われた江は「試合に専念しているので、個人的なことは控えたい」。