東京オリンピック(五輪)の延期は、ゴルフの代表選考にも大きな影響を及ぼすことになりそうだ。

当初、男女とも今年の6月末時点での世界ランクに応じて代表選手が決まる予定だった。規定では原則、各国とも上位2人が選出され、同ランク15位以内に3人以上いる国については最大4人までが出場権を得る。

現在、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、米ツアーや日本ツアーなど、各地域の主要ツアーが中止や延期になっていることから、ランキングは今月20日から凍結状態にある。凍結前の時点で、男子は松山英樹が日本勢1番手の同ランク22位、今平周吾が2番手の41位、石川遼が3番手の97位。

日本女子は1番手が同ランク4位の畑岡奈紗、2番手が12位の渋野日向子で、14位鈴木愛、59位稲見萌寧、62位河本結、63位上田桃子、67位勝みなみと続く。

この時点で男子は松山と今平の2人。女子は畑岡、渋野、鈴木の3人が出場権を得る可能性があった。しかし、五輪延期により、代表選手決定は、大会直前まで先延ばしになるのが自然な流れになりそうだ。その場合、各国のツアー再開後、1年後まで代表争いが続くことになる。

世界ランクは過去2年(104週)のツアー成績による総獲得ポイントを、出場試合数で割った平均ポイントで算出される。東京五輪が1年延期なら、その間のツアー結果により、ガラリと世界ランクが変動する。

昨年8月のAIG全英女子オープンを制した渋野は、1年後にも全英のポイントは反映される。とはいえ決して安泰ではなく、先行きは不透明になった。【益子浩一】