柔道の東京五輪代表で男子66キロ級の阿部一二三(パーク24)と女子78キロ超級の素根輝が5日、オンラインで報道陣の取材に応じ、新型コロナウイルス感染拡大により首都圏1都3県に緊急事態宣言が発令される見通しとなる中で、阿部は「五輪が開催されると信じ、絶対に優勝すると思っている」と意気込んだ。

素根は「不安な気持ちはあるが、必ず金メダルを取るという目標を達成できるように準備したい」と述べた。

昨年12月に丸山城志郎(ミキハウス)との代表決定戦を制した23歳の阿部は年末年始も体を動かし、5日から畳での稽古を再開。五輪までに課題の寝技を強化する方針で「さらに強くなる。成長した姿を見てもらえたら」と意欲を示した。春ごろに国際大会出場を視野に入れているという。

新年は地元の神戸で家族とともに迎えた。女子52キロ級代表で妹の詩(日体大)と一緒にランニングをし「2人で金メダルを取ろう」と誓い合ったことも明かした。

20歳の素根は昨年7月に環太平洋大を退学後、母校の福岡・南筑高で練習。「モチベーションの維持が難しかったが、自分で考え、我慢して取り組めたことは意味があった」と収穫を口にした。12月には約10カ月ぶりに東京への出稽古を敢行し、今後も感染状況を見ながら遠征や国際大会出場の機会を探るという。(共同)