昭和の代走男超えた広島辰見鴻之介 侍ジャパンでの活躍も期待/物語のあるデータ

「足のスペシャリスト」がプロ野球記録を更新した。広島の辰見鴻之介選手(25)は9月15日のヤクルト戦(神宮)に代走で出場すると、今季27個目の盗塁を決めた。うち代走で26。これが近鉄の藤瀬史朗(25盗塁=1979年)を超えた。同選手は「江夏の21球」(山際淳司著)にも登場する昭和の代走男。その記録を47年ぶりに更新した。辰見は昨オフ、現役ドラフトで楽天から移籍したばかり。いきなりの大活躍に、来季への期待がふくらむ。

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ヤクルト対広島 ヤクルトに勝利し、代走盗塁数日本記録達成の記念ボードを掲げながら写真に納まる辰見鴻之介(9月15日)

ヤクルト対広島 ヤクルトに勝利し、代走盗塁数日本記録達成の記念ボードを掲げながら写真に納まる辰見鴻之介(9月15日)


プロ初盗塁から5カ月で更新


ヤクルト必死の警戒網も、辰見を止めることはできなかった。9回2死一塁。マウンドの丸山翔大が中村奨成に初球を投じたその瞬間、スタートを切った。二塁手赤羽由紘のグラブが勢いよく辰見の背中をたたいたが、目いっぱいに伸びた両手が一瞬早く二塁に達していた。これで代走での盗塁を26とした。

ヤクルト対広島 9回表、二盗を決め、代走盗塁数の日本記録となる26盗塁を達成する辰見鴻之介(9月15日)

ヤクルト対広島 9回表、二盗を決め、代走盗塁数の日本記録となる26盗塁を達成する辰見鴻之介(9月15日)

出番は1死一塁でやってきた。打席の菊池涼介が送りバントの構えを見せるなど、盗塁を「援護」しようとするが、再三の牽制(けんせい)に動けない。3球三振に倒れる間、牽制球は四つを数えた。

次打者の中村が打席に入るや、さらにもう1球。そんな中での記録達成だった。

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徳島・吉野川市出身。1974年入社。
プロ野球、アマチュア野球と幅広く取材を続けてきた。シーズンオフには、だじゃれを駆使しながら意外なデータやエピソードを紹介する連載「ヨネちゃんのおシャレ野球学」を執筆。
春夏甲子園ではコラム「ヨネタニーズ・ファイル」を担当した。