【田内誠悟の言葉/全中より】念願の日本一「全日本やジュニアGPがあったからこそ」

フィギュアスケートの全国中学校大会(2月5~7日、長野市ビッグハット)で、男子の田内誠悟(14=愛知・城山中2年)が初優勝を飾りました。

今季はジュニアグランプリ(GP)シリーズを経験し、全日本選手権ではショートプログラム(SP)15位と躍進。しかし、フリー24位の失速で総合23位と、ほろ苦い経験をしました。

優勝を強く意識して臨んだ2度目の全国中学校大会。前回7位からの躍進の要因を、SP、フリー後に残した言葉で振り返ります。

フィギュア

〈全国中学校大会:男子シングル優勝〉

全中男子シングル上位成績


順位選手SPフリー合計
1田内誠悟66.32123.72190.04
2高橋星名63.04124.05187.09
3西野太翔61.44124.07185.51
4蛯原大弥51.42111.94163.36
5佐藤和那55.42102.22157.64
6花井広人49.65103.20152.85
全国中学校大会を制した田内誠悟(中央)と2位の高橋星名(左)、3位の西野太翔

全国中学校大会を制した田内誠悟(中央)と2位の高橋星名(左)、3位の西野太翔

「全日本の緊張よりはマシ」/SP1位(66・32点)

――演技を振り返って

田内 結構緊張した中でも、3つジャンプをそろえられたことはすごくうれしいです。ただ、点数的には「もうちょっとほしかったな」っていう部分もある。緊張した中で、自分の中では、いいジャンプが跳べたと思うのでうれしいです。

――国際大会での経験も生きた

田内 今シーズンは海外の試合だったり、全日本の出場だったり、たくさんの経験をさせてもらった。すごく緊張した試合に比べると、まだ「(今回は)全日本の緊張よりはマシかな」と思えたりする。あの経験があったからこそ、苦手な後半滑走で今日もしっかりまとめられたと思います。

――目標としていた点数は

田内 70点が目標で、自己ベストが愛知県大会の69・9ぐらいだったので、それを超えることでした。今日はジャンプがうまくはまってうれしかったので「どれぐらいかな?」と思っていたけれど、スケーティングとステップが、あんまり良くなかったと思う。明日は滑らかにできるように頑張りたいです。

――70点を目指すためには

田内 もちろんトリプルアクセルを入れて成功することができたら超えられると思うんですけれど、まずはショートプログラムは完璧にダブルアクセルまでのジャンプで、スピン、ステップでレベル4を取れば「きっといけるんじゃないかな」と思います。

全国中学校大会、SPを終えた田内誠悟。70点には届かなかったが首位スタート

全国中学校大会、SPを終えた田内誠悟。70点には届かなかったが首位スタート

――目標が具体的になってきている。高い目標を持つようになったきっかけは

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大学までラグビー部に所属。2013年10月に日刊スポーツ大阪本社へ入社。
プロ野球の阪神を2シーズン担当し、2015年11月から西日本の五輪競技やラグビーを担当。
2018年平昌冬季五輪(フィギュアスケートとショートトラック)、19年ラグビーW杯日本大会、21年東京五輪(マラソンなど札幌開催競技)を取材。
21年11月に東京本社へ異動し、フィギュアスケート、ラグビー、卓球などを担当。22年北京冬季五輪もフィギュアスケートやショートトラックを取材。
大学時代と変わらず身長は185センチ、体重は90キロ台後半を維持。体形は激変したが、体脂肪率は計らないスタンス。