どーもです。ミズノ「ST」シリーズに2021年3月に追加された「ST-X」「ST-Z」の2モデルのドライバーを試打出来ました。ミズノの世界戦略モデルに位置付けされる「ST」シリーズですが、すでにST200ST200xは試打済みですので過去記事をご参照下さい。ゴルフフェア後の試打を予定していましたが、コロナの影響でこんなタイミングになってしまいました。つかまりの「ST-X」と直進性の「ST-Z」ということで、何も考えずに「ST-Z」から打ってみると…。何はともあれ、いってみましょう!


まずは見た目から。


追加モデルはソールにもカーボンを採用。これによって生まれた余剰重量を再配置しているようですが、この「ST-Z」はソール後部に配置していました。ここに配置されているということは、低深重心を意識しているはずなんですけどね…

フェースはシャロー。意外にも「ST200X」のほうがディープでした。

でもボディはセミディープかな。「ST200X」よりもややストレッチバックにも見えました。

後ろ姿です。ウエートはボディのセンターではなく、ネックよりだったのですね!!

構えてみるとこんな感じ。クラウンの投影面積は大き過ぎず、小さ過ぎず。逃げ顔に見えますが、これは「ST200X」と同じような印象でした。

今回試打したのは、オリジナルカーボンシャフト「ツアーAD GM-200 D」Sフレックス装着モデル。スペックは、ロフト角9.5度、ライ角56.5度、長さ45.5インチ、総重量298.5g、バランスD3。ヘッド体積460cm3。シャフトスペックは、重量54g、トルク5.2、中調子。この1スペックのみとなっています。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用です。


持ってみた感覚ですが、重量的にはやや軽め。でも、グリップはいい感じの太さでした。シャフトを手でしならせてみると、なかなかSフレックスらしいSのイメージ。しなりポイントはちょうど真ん中辺りでした。ワッグルしてみると手元のしっかり感を感じました。ヘッドの動き方はやや少なめ。素振りしてみると、気持ちよく振れそうな印象でした。


実際に打ってみると、「ん!?」でした。何球か打ってみましたが、「ん!?」が増長されるばかり。なぜ「ん!?」なのか? 腐れフッカーのボクですが、気持ち良ってスライスを連発。結構しっかりつかまえたつもりでも、フェードでした。かなり意識して、頭を残してつかまえるようなイメージでやっとドローが打てました。頑固な腐れフッカーのボクが、かなりつかまえることを意識してやっとドローが打てるモデルは、ここ数年では記憶にないですね~。ナイキの初代「コバート」(青いヤツです!!)がそんなモデルでしたが、それ以来かもしれません。ロフト角9.5度でこのシャフトの1モデルのラインアップを考えると、メーカー的にはかなり割り切ったモデルなのかもしれません。久し振りに骨のあるドライバーに遭遇したけど、余計な心配としては、果たしてこのドライバーを使えるアマチュアゴルファーがどれだけいるのでしょうか?ということ。ある意味、分かりやすいモデルではありますけど!


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS42.5m/s、初速61.7m/s、打ち出し角14.8度、バックスピン量2400.6rpm、サイドスピン-79.3rpm、飛距離246.5y

【ベスト】

HS42.5m/s、初速61.7m/s、打ち出し角15.5度、バックスピン量2259.8rpm、サイドスピン-96.9rpm、飛距離248.5y


打感はマイルド。吸いつくような打感で、この辺は打感にこだわるミズノだけありますね。音も落ち着いた感じの中音系で、サスティンが短めの小気味の良い音でした。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら


動画弾道は、かなりつかまえることを意識した弾道で、これは高弾道ですが、普通に打つと高めの中弾道イメージ。かなり男前な弾道でしたね。ボクのHSでも初速速めは体感できました。で、スピン量はほぼほぼ約2300rpm辺りかな。もうね、マジ、強弾道イメージです!! 打てれば…ですけど(汗)


出球傾向は、ボクのスイングでスライス系。つかまりが今ひとつのモデルをつかまえようとして打ちに行って、余計にフェースが開いてスライス。これに気付いて、頭を残してつかまえる意識でやっと動画のようなドロー系でした。


シャフトフィーリングですが、結構手元がしっかりしている感じでした。決して重量的には重くないので、いわゆるカルカタ系ですね。ミスヒットした時のねじれ感が結構あって、その分トゥおよびヒールヒットすると曲がりが大きくなっていたようなイメージもありました。が、ドンピシャでハマると動画のような1打も出ます。まあ、ボクレベルには、ちょっと扱いにくいモデルかな…


今回ボクが試打した限りで、このスペックで最低でもHS43m/s以上は欲しい感じ。なんなら45~48m/sくらいで、しっかりスイングで球をつかまえられる、ホンモノヒッター向けなんじないかなって。いわゆる払い打ち系スインガータイプは、手を出してはいけないモデルかもしれません。メーカー的に9.5度でこのシャフトの1モデルということからも、間違いはないと思います。ぶっちゃけ、ボクレベルにはかなり手強い1本でした。その昔「MP001」ドライバーを打ったときの記憶がよみがえるモデルでした。既に発売されているので、試打された方は、ぜひ感想をお聞かせ下さい!!

<ミズノ「ST-Z」ドライバー>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:10▽上がりやすさ:8▽操作性:9▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:9▽ミスの許容度:8

■ヘッド:ボディ=α-βチタン合金(Ti811)、フェース=β系チタン(2041Ti)、ウエート=アルミニウム合金(AL6061)、クラウン&ソール部=カーボン

■シャフト(重量/トルク/調子):「ツアーAD GM-200 D」(S=54g/5.2/中調子)

■価格:1本6万5000円+税