どーもです。ミズノの世界戦略モデル「ST」シリーズと「JPX921」シリーズアイアンを試打できました。「ST」シリーズはずでにニューモデルが発表されていますが、それらはまた別の機会として、今回は「ST200X」のドライバー、FW、UTと「ST200」ドライバーの試打レポになります。発売されて結構時間も経ちますが、ぜひお付き合い下さいね~!! では「ST200X」ドライバーからいってみましょう。


まずは見た目から。


デザイン的には、ミズノらしい精悍さがありますね。ソール後部に大きなウエートを配置していることから低深重心を意識していると思います。また、ネック側にもウエートが配置されていて、同時にドローバイアスも見込んでいることが想像できますね。

フェースはちょうどいい感じかな。シャロー過ぎず、セミディープというほどでもないように見えました。なお、素材には反発力の高いβチタンを採用。また、カップフェース採用で、かなり飛距離にこだわっていることがうかがえます。

ボディはセミディープかな。でも、思ったほどのストレッチバックではないのと、ミドルバック気味にも見えました。

後ろ姿です。

構えてみるとこんな感じ。クラウンの投影面積も大き過ぎず、小さ過ぎずでしたね。若干逃げ顔にも見えますが、ドローバイアスにして逃げ顔は矛盾なので気のせいかもしれませんw

今回試打したのは、オリジナルカーボンシャフト「20 MFUSION D」Sフレックスシャフト装着モデル。スペックは、ロフト角10.5度、ライ角59度、長さ45.75インチ、総重量292g、バランスD3。ヘッド体積460cm3。シャフトスペックは、重量49g、トルク5.6、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用です。


持ってみた感覚ですが、重量的には軽め。軽量化が時流ではありますが、さすがに軽め。グリップもやや細めに感じました。シャフトを手でしならせてみると、Sフレックスにしてはやや柔らかめで、しなりポイントは真ん中辺り。ワッグルしてみると、中間から先が結構動くイメージ。素振りしてみると、軽いので振れちゃいますが、思った以上にしっかり感もあってシャープに振れそうな雰囲気でした。


実際打ってみると、まず驚くのはその打ちやすさ。メチャクチャ球が上がりやすいし、つかまりもかなりいい感じ!! スカイトラックの打ち出し角、アベ約17度はかなりの高弾道! でも軽さの影響から切り返しでブレてしまうのか、ボクの場合、打点がバラケがちになってしまいました。その変を意識して振ってみると芯は食う感じでした。いわゆるロースピンモデルですが、ロースピンの弊害が出たというか、そもそもスピン量少なめのボクにとっては、スピン量が少なすぎのイメージも・・・。2球目は明らかにフェース上部のヒット。動画弾道はかなりいい手応えだったにもかかわらず、なかなか見ることができない1900rpm台って!! まあ、ドロップするほどではなかったので、それほど心配はしていませんが、それでもこのロースピンぶりはインサイドアウト系にはちょっとリスクがあるかもしれません。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら

【3球平均】

HS42.9m/s、初速60.2m/s、打ち出し角16.8度、バックスピン量2108.5rpm、サイドスピン-548.1rpm、飛距離240.9y

【ベスト】

HS41.8m/s、初速60.8m/s、打ち出し角16.7度、バックスピン量2111.4rpm、サイドスピン-365.6rpm、飛距離244.8y


打感はソリッド系。ゴルフ体験主義のソリッド系は弾き感とマイルド感がちょうどよく混ざった感じ。このST200Xもボールのつぶれ感を存分に感じながらも、なんか弾いている感じ。音はやや高めかな。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら

弾道は超高弾道。前述通り、スカイトラックで打ち出し角アベ約17度はなかなか見ることがない数値ですので!! 見た目でもドーンといきなり打ち出しから高く、いつもの自分の弾道イメージでいると、一瞬「あれっ!?」ってなるほどでした。スピン量も少なめですね!! アベ約2100rpmの数値にはちょっとビックリ。見た目でもそれが分かるほどでした。


出球傾向は、ボクのスイングで軽いドロー系。素振りの感覚では、正直腐れフックの気配を若干感じていましたが、1発も出ませんでした。思った以上にシャフトともマッチングがよかった感じですね。


そのシャフト挙動ですが、クセがないしなり方でザ・中調子。中間から先はそこそこしなる感じですが、それを適度な手元のしっかり感が支えてくれている感じかな。ボク的には、思った以上にたたけるイメージ。打点がバラケたのは、切り返しで力んだボクのせいですわ~!!


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS38~42m/s辺りにオススメ。カテゴリー的にはオートマチック系ですが、その球の上がり方は数あるドライバーの中でも屈指だと思います。またつかまりもいいのですが、決してつかまり過ぎないのは腐れフッカーのボクには好印象。ただし、ちょっと気になるのはロースピン過ぎること。もともとスピン量少なめのスイングのボクですが、最近のネコも杓子もロースピン化にちょっと不安を感じていました。ついに不安要素をはらむモデルに遭遇してしまいましたが、逆を言えば、アウトサイドイン系スイングで、スピン量多めのスライサーにとっては究極のお助けもモデルかもしれません。


ミズノの世界戦略モデルとのことですが、いかにも日本人向けに感じたのはボクだけしょうか? 

<ミズノ「ST200X」ドライバー>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:8▽上がりやすさ:10▽操作性:8▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:9▽ミスの許容度:9

■ヘッド:ボディ=α-βチタン合金(Ti811)、フェース=β系チタン(2041Ti)、バックウエート=アルミニウム合金(AL6061)、ヒールウエート=ステンレス合金(SUS304)、クラウン=カーボン

■シャフト(重量/トルク/調子):「20 MFUSION D」(S=49g/5.6、SR=44g/6.4、R=39g/7.2/中調子)。「PLATINUM MFUSION D」(PLATINUM R=34g/8.8/中調子)。

■価格:「20 MFUSION D」装着モデル1本6万5000円+税、「PLATINUM MFUSION D」装着モデル1本6万8000円+税。