どーもです。今日紹介するのは、ヨネックスのフィッティング専用モデル「FS」シリーズのアイアンです。昨日に続き、フフィッティング専用モデルをフィッティングせずに打つというある意味暴挙的試打ですが、いや~このアイアン、マジでぶっ飛び!! もうね、「なんじゃこの飛び!!」って感じで、確実にゴルフを変えてくれそうなアイアンです。ぶっ飛び系アイアンの中でもかなりの好印象で、むしろ「なんでこんなに飛ぶの?」と首をひねるほどでした。というわけで、早速いってみましょう。


まずは見た目から。


構造的には4ピースのポケキャビ。ボディは軟鉄、フェースには一般的なマレージングよりも約20%強度が高いマイティマレージングを採用。バックフェースにはカーボン複合プレート、ブレード部分にはグラファイト制振材(グラファイトハイブリッド)を採用のようです。

フェースはラージフェース。形状的にはオーソドックスで、ぶっ飛び系にありがちなちょっと違和感をもつような形状でないのもいいですね。

ソール幅はワイド。V字ソールになっているので、ダウンブローにも打ちやすそうだし、抜けも良さそう。もちろん、ワイドソールなので多少ダフっても滑ってくれそうですよね!

ネックはセミグース。ボディですが、一般的なモデルからみれば若干ボリューミーですが、ぶっ飛び系アイアンの中では限りなく一般的なモデルに近い印象ですね。

構えてみるとこんな感じ。一見してロフトが立っているのは分かりますよね。でも、トップブレードが厚めなこともあってか、なんか打てそうなオーラを感じました。

今回試打したのは、ヨネックス製オリジナルシャフト「REXIS STEEL CORE i95」Sフレックス装着モデル。スペックは、ロフト角26度、ライ角61.5度、長さ37.75インチ、総重量413.4g、バランスD1.5。シャフトスペックは、重量100g、トルク1.6、中元調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的には軽め。でもグリップは結構太め。太めが好きなボクが、太めに感じるほどでした。シャフトですが、見た目でも手元の太さが印象的。手でしならせてみると、やはり結構しっかりしていました。ネーミングからもスチールとカーボンを融合させたモデルだとわかりますが、シャフトの印象は後ほど。しなりポイントは黒い部分ヘッド側の黄緑のライン辺り。ワッグルしてみると、手元がしっかりしつつ、ヘッドがいい感じに動くイメージ。素振りしてみると、やはり手元はしっかりした感じかな。でも、ダウンスイングでヘッドが走りそうな雰囲気でした。


実際に打ってみると、いきなり187yの飛距離に「はぁ?」となりました。もちろん、ロフトが立っているのが見た目でも分かりますが、ここまで飛ぶなんて思ってもいませんでしたから!! しかも、打感がとにかくマイルド!! マレージングなのに、まるで軟鉄のような吸い付き感で、とにかく「グワッシャ!!」とボールのつぶれ感を存分に感じ、インパクト時間が長めに感じる分厚い当たりが特徴的でした。2球目は気持ち芯を外して感じでしたが、それでも距離はそれほど変わっていません。仕上げはラスト1球。いい感じに芯を食った一撃ですが、まさかの193.4y!! 普段「アイアンは飛ばすクラブじゃない。狙うクラブ!」なんてほざいていますが、これだけ圧倒的な飛距離を目の前にすると、これはこれで存在意義があるかなって思います。打ち出し角の高さも申し分ないし、スピン量も安定しています。これは、マジですごいアイアンかもしれないっす!


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら。


【3球平均】

HS40.2m/s、初速52.3m/s、打ち出し角15.1度、バックスピン量4411.0rpm、サイドスピン-534.2rpm、飛距離188.6y

【ベスト】

HS40.3m/s、初速54.0m/s、打ち出し角14.8度、バックスピン量4618.8rpm、サイドスピン-799.6rpm、飛距離193.4y


打感は前述通りなので、割愛します。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら。

弾道的には高弾道ですね。ロフト角を考えれば、超高弾道でも良いくらい。見た目であれだけロフトが立っているのに、なんでこんなに球が上がるのってくらい上がります。スピン量はやや少なめで、弾道的にはなんか重そうでした。


出球傾向は、ボクのスイングで軽い感じのドロー系。余程極端につかまえない限り、自然につかまるイメージ。ボクの場合、アウトサイドインを意識してもいい感じのつかまりでしたし、フォローでヘッドを左サイドに持って行かない限り腐れフックは出ませんでした。


シャフトフィーリングですが、スチール&グラファイトのモデルは初体験。他にも幾つかのモデルがあると思いますが、少なくともこのシャフトは、切り返しで手元がしなってタメを作ってくれる元調子系の感覚に加え、ダウンからインパクトにかけてはしなり戻りがクイックでヘッドが走るイメージでした。おそらく、打ち出し角が異様に高いのはこのしなり戻りの影響もあると思います。構造的にはよくわかりませんが、ボクにとってはかなり打ちやすいシャフトだったことは間違いないです。


なお#9も試打できたので結果だけアップしておきます。スペックは、ロフト角33度、ライ角62.5度、長さ36.75インチ、総重量424.5g、バランスD1.5。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら。


【3球平均】

HS38.0m/s、初速48.4m/s、打ち出し角19.1度、バックスピン量5637.7rpm、サイドスピン-617.5rpm、飛距離165.4y

【ベスト】

HS38.2m/s、初速48.7m/s、打ち出し角18.9度、バックスピン量5672.3rpm、サイドスピン-405.9rpm、飛距離166.6y



弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS40~42m/s±2m/s辺りにオススメ。カテゴリー的にはオートマチック系のぶっ飛びアイアン。ぶっ飛び系アイアンというと、いわゆるバックフェース下部が厚く構えた時にボクは違和感を覚えるモデルやUTタイプのようなものが多いかなと思いますが、この「FS」アイアンは見た目的には普通のアイアンだったりします。正直なぜここまで飛ぶのかよく分かっていませんが(シャフトも長めですが、それだけとは思えませんので!!)、とにかく飛びます。#9で165y飛んでしまうと、「その下のセッティングはどうするのよ!!」という別の悩みは出そうですけど…。受け入れ間口はそれなりに広そうな印象もあるので、払い打ち系でもヒッター系でも、スライサーでもフッカーでも使えそうなポテンシャルを感じました。今年、これまでに試打したアイアンで、最も興奮したモデルです。この#7をUT代わりに仕込みたいかも(笑)

<ヨネックス「FS」アイアン>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)※#7

▽飛距離:10+α▽上がりやすさ:10+α▽操作性:8▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:8▽ミスの許容度:10

■ヘッド:【#5~PW】ボディ=S45C軟鉄+グラファイトハイブリッド+カーボンプレート、フェース=マイティマレージング鋼、【AW】ボディ=S25C軟鉄、フェース=クロムモリブデン鋼

■価格:ヘッド単体5個(#7~AW)8万800円、単体(#5、#6)各1個1万7600円(税込み)。