どーもです。ロマロのニューモデル「Ray CX S20C」「Ray CX S25C」アイアンを試打できました。「S20C」「S25C」は素材である軟鉄の種類かと思われますが、それで間違いがなければ「S20C」は炭素の含有率が20%、「S25C」は同じく25%の軟鉄です。さまざまな要素にこだわりをみせる同社ですが、ついに軟鉄の差で2モデルを登場させたということだと思います。もしそうだとすると、果たしてこの2モデルの差を、「ボクレベルで分かるのか?」が問題です。自分でオファーしておきながら、ちょっと不安になった試打でした。


まずは見た目から


バックフェースをみると、厚みが場所によって違うマルチレイヤーになっていました。どうやら、番手別にレイヤーを変えているようです。

フェースは小ぶり。ややトウが立っているようにも見えますが、その影響でつかまりが良さそうな印象も受けます。

ソール幅ですが、フェースの大きさに対するとやや広めな印象も受けました。でも、トレーリングエッジが設定されているので、実質の広さは適当だと思います。そのトレーリングエッジがラウンド形状になっているのもポイントかな?

ネックはストレート。ボディ下部にややボリュームのある形状で、ある程度は低重心を意識しているような見た目になっていました。

構えてみるとこんな感じ。ここ最近打ったモデルでは、トップブレードが最も薄いモデルでした。昔はこんなモデルが好きでしたが、今見ると、ちょっと尻込みしたりして…w

今回試打したのは、スチールシャフト「NSPRO950GH neo」Sフレックスの#7。スペックは、ロフト角29度、ライ角62度、長さ37インチ、総重量418.0g、バランスD1。シャフトスペックは、重量98g、トルク1.7、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボールです。


持ってみた感覚ですが、重量的にはまずまずの重さ。グリップは、太め好きなボクがいい感じだったので、一般的なモデルよりはやや太めかもしれません。ワッグルしてみると、ヘッドの動き方は少なめ。素振りしてみると、かなりシャープに振れそうな雰囲気でした。


実際に打ってみると、めっちゃ気持ちいい打感ですね。ボールのつぶれ感を存分感じられる分厚いインパクトがいい感じ!! 構えた感じでトップブレードがかなり薄めなので、「大丈夫かな?」と不安にもなりましたが、実際にはつかまりもいい感じでした。ここ最近、いわゆるメーカー系のアイアンはオートマチック系に寄っているモデルが多いですが、このアイアンは操作性が高めなモデルに感じました。最近は、いわゆるオートマチックにつかまる系アイアンをややカット気味に入れる打ち方もしていますが、これで打つと吹け上がりの逆球が出ます。スイングのミスが直接出球に影響するほどのシビアさはではないような感じですが、曲げようとして曲げられる操作性は意識していると思います。これは、常時80台を出せる中級者以上にオススメかな。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS38.6m/s、初速49.2m/s、打ち出し角17.1度、バックスピン量5018.1rpm、サイドスピン-768.4rpm、飛距離170.5y

【ベスト】

HS38.9m/s、初速49.6m/s、打ち出し角17.7度、バックスピン量5040.6rpm、サイドスピン-798.7rpm、飛距離172.1y


打感は前述通り、チョ~マイルド。分厚いインパクトがかなり気持ちいいですね! 音も澄んだ中高音系でした。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら


弾道的には高弾道ですが、これもある程度打ち分けられる感じでした。いわゆるオートマチック系の勝手にドーンと上がるタイプではなく、高さを抑えることも、ややカット気味に入れたり、気持ちアッパーを意識したりすることで上げることも可能でした。でも、カット気味入れすぎると吹け上がって、距離をロスします。最近、ロースピンモデルが多いので、吹け上がる弾道もめっきり見ていないので、なんだか新鮮だったりして…


出球傾向はボクのスイングでドロー系ですが、シビア過ぎない程度に操作性が高いモデルだと思います。


シャフトフィーリングと振り感ですが、以前ボクは「NSPRO950GH neo」は「大きめなヘッドに合いそう」と書きました。今回やや小ぶりなヘッドでしたが、小ぶりなヘッドにも合います!! ボク的には「NSPRO950GH neo」のほうが「NSPRO950GH」よりも、気持ち先端剛性のしっかり感を感じたので、そう書きましたが、小ぶりでもいい感じでした。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックで最低でもHS42m/sは欲しい感じかな。操作性の高いモデルなので、ボク的には、まずはある程度球筋を操りたいプレーヤーの使用が前提になると思います。ですが、マッスルバックほどシビアではなく、多少のスイングのミスはカバーしてくれる寛容性はあったように思います。個人的には、フィーリングも含めアイアンを変えるとしたら、間違いなく使いたいモデルの候補となるモデルです。まあ、加齢の影響か、見た目のシビアさにちょっと尻込み気味ですけど…

<ロマロ「Ray CX S20C」アイアン>

■KAZ'sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:9▽上がりやすさ:9▽操作性:9▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:10▽ミスの許度:8

■ヘッド:ボディ=軟鉄(S20C)

■シャフト(重量/トルク/調子):スチールシャフト「NSPRO950GH neo」(S=98g/1.7/中調子)、「NSPRO950GH」(S=98g/1.8/中調子)。

■価格:「NSPRO950GH neo」装着モデル6本(#5~PW)セット19万4700円、単品(#4)1本3万2450円。「NSPRO950GH」装着モデル6本セット17万1600円、単品1本2万8600円。 ※価格は税込み