おはようございます! ゴルフ場の光と影のコントラストが美しい今日この頃、いっぱいゴルフしていますか? 火曜日の朝活、せれにゃん塾塾長の青木瀬令奈です。今週のテーマは「パッティング<4>~大事なのはタッチのイメージ~」です。ラインに乗って鮮やかにカップに沈むパッティングを目指して、さぁ、頑張りましょう。


「ライン」が先じゃない
「ライン」が先じゃない

「キャディーさん、ラインは?」「ボール何個分くらい切れるかな?」。こんな風に言ったことのある方、どれくらいいますか? かなり多いでしょうねぇ。でもね、私たちプロと専属キャディーのような関係でなく、その日、会ったばかりのハウスキャディーさんにこう聞いているようでは、パットはうまくなりません。

「え~、なんで?」と、ブーイングが聞こえてきますね。でもね、本当なんです。もし、ハウスキャディーさんとの間でこのコミュニケーションがうまくいったとしたら、それは偶然か、何ホール目かでキャディーさんの勘が良かっただけだと思ってください。

パッティングのタッチによって、ラインも違ってくるからです。毎回、タッチが違うようなアマチュアゴルファーならなおさらです。そう。まずタッチのイメージがはっきりしていないとラインなんて読めないのです。

「強めなら真っすぐ。ジャストタッチならボール1個スライスです」などと答えているキャディーさんは、しっかり仕事をしている方。毎回、変わるあなたのタッチの中で、それでもできる限りのことをしてくれようとしているということです。


最後のひと転がりが速いのか、切れるのか
最後のひと転がりが速いのか、切れるのか

では大切なグリーン上のタッチを合わせるためにはどうしたらいいでしょう。情報をできる限り集める必要があります。私が駆使するのはまず足の裏です。見た目だけではわからない傾斜、細かいアンジュレーションを実際に歩きながら足の裏で感じ取り、タッチを決める時に生かします。

もちろん芝目を見ることも大切です。カップの手前はもちろんのこと、カップの先、両サイドなどの芝目をチェックし、傾斜の情報とともに頭の中で整理します。

特にカップ際の情報は大切。タッチにもよりますが、最後に転がりが弱くなったところで、傾斜や芝目に左右されることが多いからです。最後のひと転がりでカップに入ることもあれば、カップ際で切れてしまうこともある。逆にカップから急に速くなってオーバーしてしまうことも…。みなさん経験でご存じでしょう。自分がパットを打つ番が来るまでにそれらの情報をすべて集めて整理し、タッチを決める。なかなか難しい作業が求められるのがパッティングなのです。

ここまでお話しすれば、タッチのイメージがどれだけ大切かわかると思います。繊細なパッティングをどれだけ自分のものにできるか。興味を持ってやってみてください。くれぐれもラインが先じゃなくて、タッチのイメージが先ですよ。お忘れなく。

◆青木瀬令奈(あおき・せれな)1993年(平5)2月8日生まれ、群馬県前橋市出身。実家は音楽教室で、瀬令奈は「セレナーデ(小夜曲)」から名付けられた。身長153センチ。ゴルフ好きの父について7歳でクラブを握る。小柄ながら小技が抜群で、2006年日刊アマ全日本女子に史上最年少の13歳で優勝。数々の実績をアマチュア時代に残す。11年プロ転向。17年ヨネックスレディースで初優勝。18年賞金ランキング31位。三和シヤッター工業所属。


 ◆取材構成=遠藤淳子(清流舎)

 ◆取材協力=飯能グリーンCC(埼玉・飯能市)

 ◆撮影=横山健太