おはようございます! いつもより早い桜の便りが聞こえてきましたが、みなさん、どうしていますか? 元気に、安全に行きましょう。せれにゃん塾塾長の青木瀬令奈(27)です。谷繁元信さんとの対戦、対談も終わり、残り3回は、再び私と皆さんの時間です。じっくりゴルフを仕上げていきましょう。今週のテーマは「アプローチ~順目、逆目に対応~」です。しっかり身に付けてくださいね。

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パーセーブを狙うアプローチ。ライを見て、クラブを選んで、落としどころを決めたら、距離感通りに振る…。その通りです。でも、ミスが起きることもある。その原因の1つに、ライを見たのに、芝目に対応できていない、ということがあります。

芝が長くても、短くても、微妙な距離感が求められるアプローチでは、芝目がどちらを向いているかは重要な要素になります。クラブヘッドに対する芝の抵抗がまったく違うからです。まず、ボールが動かないように注意しながら、似たライの場所で素振りをして、芝の抵抗を確かめましょう。

順目だった場合からお話ししましょう。言うまでもなく、フォロースルーでヘッドが抜けやすいので、あまり難しいアプローチではありません。距離感だけに気を付けて振り幅を決め、落としどころをしっかり狙ってください。

逆目の場合は難易度が一気に上がります。芝の抵抗が大きく、フェースがボールに直接コンタクトしにくいからです。フェースをやや開き気味にすると、ソールが広く使えて芝の上を滑らせやすくなります。そのイメージで振ってみてください。

逆目の芝も怖くない
逆目の芝も怖くない

手首を使って打つと、ザックリが出やすくなるし、ボールに直接コンタクトしようとし過ぎると、トップしやすい。そんなことが気になるときは、払うように打つのもおすすめです。

芝の抵抗がある分、キャリーも少なくなる。そのあたりをしっかり計算できればしめたものです。

いつものアプローチなら、ボールは体の真ん中より右に置き、右足体重が基本ですが、芝の抵抗次第では、ボールを左めに置いて重心位置を変えるのもありです。

いずれにしても、芝目をしっかりチェックして、フェースへの抵抗を確認するのが絶対条件です。難しいライから、しっかり寄せてパーセーブできれば、まるでバーディーを取ったくらい波に乗ることができます。逆に、ここでミスをしてしまうと、ボギーでは済まないことも少なくありません。ゲームの流れを握る大事なアプローチですから、慎重かつ大胆にしっかり寄せてください。

◆青木瀬令奈(あおき・せれな)1993年(平5)2月8日生まれ、群馬県前橋市出身。実家は音楽教室で、瀬玲奈は「セレナーデ(小夜曲)」から名付けられた。ゴルフ好きの父について7歳でクラブを握る。小柄ながら小技が抜群で、2006年日刊アマ全日本女子に史上最年少の13歳で優勝。数々の実績をアマ時代に残す。11年にプロ転向。17年ヨネックスレディースで初優勝。19年賞金ランキング35位。三和シヤッター工業所属。身長153センチ。

取材・構成 遠藤淳子(清流舎)

撮影 浅見桂子

協力 葛城GC(静岡・袋井市)