男子ゴルフのダンロップ・フェニックス(16日開幕、宮崎・フェニックスCC)のプロアマ戦が15日、同コースで行われた。

 世界ランク4位の松山英樹(25=LEXUS)は今季日本ツアー唯一の参戦。昨季は日本オープン、三井住友VISA太平洋マスターズと2戦2勝の圧倒的強さを見せた。全米オープン覇者ブルックス・ケプカ(27=米国)ら世界の強豪がそろった舞台でもトップランカーとして、3大会連続優勝の離れ業がかかる。公式会見では「(日本ツアーは)1年ぶりなんですけど、優勝を目指したい」と意欲をのぞかせた上で「来年の4月(マスターズ)に向けていい状態でプレーができるために取り組んでいることがある。それをやり始めて数週間ですけど、その中でどれだけのプレーができるかすごく楽しみですし、それが結果につながらなくても新しい課題が見えると思う」。マスターズで、メジャーで勝つために進化を模索している。

 その1つがスイング改造。ケプカも公式会見で「ドライバーにしてもアイアンにしても、ツアーNO・1のボールストライカー、ショットの名手だと思う」と称賛したように、そのショット力は世界中の誰もが認めるところ。だが、そういった周囲の評価が本人の満足度に影響することはない。「今年に入ってドライバーの精度がすごく落ちている。距離が伸びている分、精度が落ちるのは当たり前かもしれないですけど、伸ばした上で精度がないといけないと思う。それは自分とロープ内にいる(進藤)大典さんしか分からない部分。自分の中で納得のいくショットをした上で結果につなげたい。去年の年末からいい成績でやっていたので、そこから目を背けていた部分がある」。3週前のHSBCチャンピオンズから改善に着手しているという。

 「ショートゲームもいろいろやってますし、パッティングもやっている。全てを試している状態」と現状について淡々と語った松山の表情が柔らかくなったのは、5日に安倍晋三首相、米国のドナルド・トランプ大統領とゴルフをした時について聞かれた時だった。「安倍さんとトランプさんと回って緊張しない人はいないでしょう。久々にあんなに緊張して1番ホールのティーショットを打ちましたね。(自分は)ブン曲がってましたよ。隣のホールにいったりもしてたので」と苦笑交じりに振り返っていた。

 優勝争いとともに大きなトピックである尾崎将司との4年ぶり同組については「すごく楽しみですね」。賞金ランク2位宮里優作も含め、大会の歴代覇者3人がそろった最注目組は午前9時15分に10番からティーオフとなる。