石川遼(26=CASIO)が6バーディー、ノーボギーと連日の66で回り、通算12アンダーの276で1打差の2位となった。スイング改造に踏み切った国内復帰後は苦しんできたが、年内最終戦で今季の日本ツアー最高位。年明けから4月までは米下部ツアーに参戦し、米レギュラーツアー返り咲きへの下地を整える。その後は日本ツアー出場も検討していくという。通算13アンダーのスンス・ハン(31=米国)が逆転でツアー初優勝を飾った。

 石川が好ショットでチャンスを量産し、18番では5メートルのバーディーパットを沈めて締めくくった。上位で戦う緊張感も手伝い「本来なら1週間で1歩かもしれないけど、今週は2歩くらい進めた感じ」。

 今大会4日間のパーオン率は単独1位の81・94%を記録。一昨年は最終日の優勝争いの中でOBとした12番で「今日一番」のスイングからバーディーも奪った。スイング改造のステージが上がっていることを実感しつつ「もっと地面の力を下半身でボールに伝えていきたい。今はいい形で打てるようにはなっているけど“型”にはめにいっている。躍動感のあるスイングで“型”にすんなり収まるのが理想」と課題を挙げた。

 12月の国内での調整を経て「全部出ようと思っている」とした1月から4月の米下部ウェブドットコムツアーは、いきなりバハマ2試合、コロンビア、パナマ、米本土2試合、メキシコを巡る過酷な旅路だ。海の向こうではい上がるため、休む暇はない。【亀山泰宏】