男子ゴルフの中日クラウンズ(26日開幕、名古屋GC和合C)のプロアマ戦が25日、同コースで行われた。

 10年大会最終日に「58」をマークして優勝した石川遼(26=CASIO)は4年ぶりの出場。「チップインが2回あったりとか、自分でミスショットっぽく入ったのがベタピンに寄ったりとか、神がかっていた部分もあったというか、いろんな奇跡も起きた」と当時を振り返る。

 その数字を意識することはないが「あの時も『58』を出そうと思って出したわけではなくて、いけるところまでいこうという気持ちでやっていただけ。常にその気持ちでいる。何か自分でブレーキをかけるようなことはしたくない」と、変わらずアグレッシブなスタイルを貫く。

 6シーズンぶりに主戦場を日本へ移して迎えた今季。国内開幕戦の東建ホームメイト杯は決勝ラウンドで伸ばせず2位、前週パナソニック・オープンは第3日に崩れ、最終日に「66」と巻き返しての28位だった。

 「右へのプッシュアウトが東建で1日1回は必ず出るようになって、ちょっと何か嫌な感じがあった。1日1回も出てほしくない体の動きが出てしまうことによって、気持ちがそこにとらわれてしまうようになる」

 生じた不安の芽をつみ取る作業に追われた前週だったが、最終日のプレーで下降線に入りつつあったスイング精度が持ち直してきた感覚があるという。

 米ツアーで優勝したばかりの小平智(28)と同組で回る予選ラウンド。小平の快挙に同じ日本人として誇らしさを覚える一方、選手として当然の悔しさも感じている。「間違いなく刺激をもらえる1週間。一生懸命、優勝を目指してやるだけです」と力を込めた。