男子ゴルフの中日クラウンズ(26日開幕、名古屋GC和合C)のプロアマ戦が25日、同コースで行われた。

 昨年大会覇者の宮里優作(37=フリー)は今季から欧州ツアーに参戦しており、これが国内初戦となる。初出場したマスターズの後は休む間もなくスペイン、モロッコを転戦した。モロッコからパリ経由で帰国し、現在家族と暮らす名古屋に戻ってきたのは前日の午後8時という強行軍。時差ボケは残るが「72ホールでゴルフを考え、攻めていきたい」と力を込めた。

 予選ラウンドを同組で回る小平智の米ツアー優勝はスペインで知った。息抜きで闘牛を観戦していた時に飛び込んできたビッグニュース。「いきなり遠くの方にいってしまった」と笑いつつ「日本ツアーでつちかったものが世界で通じることを智が証明してくれた。智は普段からそこを見据えて練習してきた。志次第で自分たちも身を置けるということを、分かっていないといけない」。これ以上ない刺激を受け取りつつ、ツアー全体へメッセージを発信した。

 スペインではゴルフ道具一式が直前まで届かず、ぶっつけ本番で4日間をプレー。「フランス語しか通じない」というモロッコでは言葉の壁にも四苦八苦しながら戦った。それでも、コースの難しさ、選手層の厚さも含め「足りないものが明確になるし、タフさを求められるからやりがいがある。選手もフランクで楽しいですよ」と笑顔で話す。

 メジャーだけでなく、ロレックスシリーズなど欧州のビッグトーナメントに参戦していくためには、世界ランク50位に返り咲くことが近道。現時点では米ツアーのメモリアル・トーナメント(オハイオ州)や全英オープンなど、出場が確定している試合が少ないだけに、今大会でポイントを稼いで海外転戦の可能性を広げにいく。