韓国・平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)のスノーボード女子日本代表、鬼塚雅(19)の妹で熊本国府高3年の貴理(きり、17=グリーンランドリゾート)が2アンダー5位タイ発進した。現地で応援した五輪の姉の姿に負けじと発奮。最終学年に強い気持ちで臨んだ。首位は6アンダーの福岡・沖学園高3年の後藤未有(17=鷹羽ロイヤル)。8オーバーまでの107人が今日16日の第2日に進んだ。

 鬼塚が世界で戦う姉雅に負けじと根性を見せた。第1日はアウトから出て3バーディー、1ボギーの70で首位と4打差の5位タイにつけた。ノーボギーで迎えた18番パー4で唯一のボギーをたたいたことに「ノーボギーは人生初だったのに」と悔しさをにじませた。残り2日間へ「できるところまでやって、アンダーで回りたい」と全力を尽くすつもりだ。

 尊敬する姉は、鬼塚が「生きるか死ぬかのスポーツ」と例えるスノーボードで活躍している。平昌五輪に出場した姉を応援するため現地に2週間滞在した。そこで勝負の世界を懸命に生きる姿勢に触発され「ミスしても悲観しなくなった」という。これまでは「顔には出ないがミスするとボギーが続いた」と課題はあった。だが「今はメンタルがコントロールできている」とプレーに安定感があった。

 前回優勝した熊本国府高で同学年の奥山友の存在も「優勝は同じ高校でうれしく、私も頑張ろうと思った」と発奮した。昨年の大会は8位タイに終わったリベンジにも燃えている。大学進学も含め進路は未定だが女子プロとして「世界でプレーして活躍したい」という夢もある。姉と共に世界の「ONITSUKA」を目指す。【菊川光一】

 ◆鬼塚貴理(おにつか・きり)2000年(平12)12月30日、熊本市生まれ。スノーボードは3歳、ゴルフは8歳で始める。得意クラブは8番I。ドライバーの平均飛距離は230ヤード。日本女子アマに2度出場。女子ツアーは昨年の日本女子オープン、フジサンケイレディースに出場。155センチ、家族は両親と姉。