ディフェンディングチャンピオンの上田桃子(31=かんぽ生命)は3バーディー、1ボギーの70で回り、通算6アンダーの138で首位と2打差の4位で最終日を迎える。

 前日は「68」で回りながら「1日、取りこぼしまくった感じです」と不満を隠さなかった。この日も2番で1・5メートルを外して「またか!」と頭に血が上りかけたが「逆に集中していかなきゃいけない」と自らに言い聞かせた。14番で15メートルの超ロングパットを沈めた直後、強風が吹く15番パー3でグリーンを外してボギー。それでも、18番をしっかりバーディーで締めた。

 「例年は最終日がいいんですが、今年は最終日があまり良くない」と戒める。シーズンの平均スコアを見ても第1ラウンド「71・11」、第2ラウンド「72・33」、決勝ラウンド「72・44」と少しずつ悪くなっている傾向がある。賞金女王の鈴木愛らを育てた南秀樹氏から「彼女(鈴木愛)には勝負はバックナインだよという話をしていた」と聞き、思い当たる節もあった。「私は毎試合、金曜日から勝負をかけにいってるなと。だから余力がないんだなと」。

 「いいところだと思います」とうなずく好位置にも平常心を強調する。「上に離されないようにしながら、バックナインまではじっとしておきます。本当にガッツリ集中するのは、最終日のバックナインから。そこまでは良かろうと悪かろうと淡々と」。連覇への仕掛けは、日曜日の残り9ホールまでとっておく。