男子は佐久長聖(長野)が、女子は麗沢(千葉)がともに逆転初優勝を果たした。佐久長聖は主将の新村(にいむら)駿(3年)がこの日8アンダーで回り、2位の埼玉栄(埼玉)に4打差をつけた。男子上位14校、女子8校が全国大会団体戦(8月7~8日、茨城・セントラルGC)に進出した。

 若さの爆発力というのは、本当に底が知れない。第1日首位に5打差の4位タイだった佐久長聖が、終わってみればなんと2位に4打差をつける大逆転劇を演じた。

 新村主将は3イーグル、5バーディー、3ボギーの64と1人で8アンダーの荒稼ぎをした。「優勝というよりも3位以内に入りたいという気持ちでプレーをしていました。何かおみやげを持ち帰りたいというぐらいの気持ちでした」と笑った。

 3個のイーグルは2番、9番、13番のいずれもロングホールで達成した。2番は20メートルのアプローチがカップイン。9番は2オン1パット。13番も2オン1パットだった。さらに16番では、339ヤードを1オン。上りの3メートルを外して4つ目はならなかった。それにしても飛距離がけた外れだ。第1打はほとんど3Wと2番アイアンで対応。安定性がある3Wでも310~320ヤードは飛ぶので、多用しているという。小学校時代は実戦空手で全国優勝したこともあるという。

 さらに第1日4オーバー76だった岩崎裕斗(2年)が、前日の借りを返すように4アンダー68で回りさらに弾みをつけた。「チームに貢献できてよかった」。ほぼ優勝が決まったところで、コース上には4組がプレー中。突然の雷で午後2時30分から同3時15分まで、中断を余儀なくされた。心配そうに空を見上げる田中勝則監督(55)と木次千秋顧問(70)。競技が不成立になり、第1日の成績が採用されるケースもあるからだ。

 雷もたいしたことなく通過して競技は成立した。田中監督は学校の職員ではなく、ティーチングプロ。「今年は粒ぞろいだったので期待していました。選手たちが本当によくやってくれました」と感謝した。創部は09年。以来木次顧問と二人三脚でここまでやってきた。木次氏は「次は全国大会でがんばってほしい」と孫のような選手たちの活躍に目を細めた。