女子は麗沢(千葉)が逆転初優勝を果たした。1年生の六車日那乃が2日間で6アンダー、2位の埼玉栄を1打差で振り切った。男子上位14校、女子8校が全国大会団体戦(8月7~8日、茨城・セントラルGC)に進出した。

 麗沢は自らを「パットもショットも入り、神がかっていた」と表した六車が、この日5アンダーをマークし、埼玉栄とのデッドヒートに競り勝った。六車は3、4番で連続バーディーの後、6番の494ヤード、パー5では鮮やかなチップインイーグルを決めた。残り50ヤードの第3打を58度のアイアンで放つと、グリーンに2バウンドしてそのままカップイン。「入ったところが見えた。やったー、と思った」と思わず笑みがこぼれた。

 腰に痛みが走り、5月10日に分離症の診断を受けた。「3カ月休むように言われたが、それほど痛くないので今もゴルフをやっている」。普段はコルセットを着け、医者で電気治療も続けているが、全国優勝への思いはチームの誰よりも熱い。夏の団体戦では麗沢中1年の時からメンバー入りし、全国3連覇中。今夏には中高またいでの4連覇がかかる。何としても達成したいところだ。

 六車の陰に隠れたが、エース格の長野未祈(みのり、3年)も最終日4アンダーで逆転優勝を演出した。16年日本女子オープン第3日に単独首位に立った実力者だが、こちらも腰のケガで第1日は75。「昨日打って迷惑をかけたので、今日は7(アンダー)は行きたかった」と、腰への負担が軽くなるよう、右肩でバッグをかついで奮闘した。

 左手首のケガをテーピングして臨んだ西郷真央(2年)は、後半スコアを落とし「ストレスがたまった」とは言うものの、この日パープレーでチームに貢献した。また、腰痛で今大会を欠場したナショナルチームの吉田優利(3年)に代わり、4人目の選手を務めた佐藤杏莉(1年)は「みんなのおかげで優勝できてうれしい」と笑った。

 昨年の全国大会は滝川二(兵庫)に敗れて2位。今夏は吉田も出場の方針で、いよいよ戦力が整う。中学最強の麗沢が、今年こそ高校でもその力を証明する。