優勝した14年大会以来となる出場の石川遼(26=CASIO)は4バーディー、2ボギーの70で回り、2アンダーで首位と4打差の28位につけた。

 前半は2ボギー先行。アイアンは方向性こそピッタリながら、大きくショートしたりする距離感の乱れが目立ち「風が全く読めなくて、思い切ったスイングができていなかった。前の試合に比べて気温がかなり下がっている。寒くて飛ばないのは分かっているけど、見た目はすごく近く感じるので、どうしても緩んでしまったり、思ったように打てなかった」と振り返る。

 後半3番パー5が“分岐点”になった。「ひどいパーだった。ティーショットもセカンドもミスして、40ヤードくらいの3打目もグリーンに乗らなくて…。このゴルフはまずいなと思った」。気持ちを切り替える意味でもセーターを脱いでプレーすると、一定になった風に対して距離感の修正もはまり、4番から3連続を含む4バーディーを奪った。「脱いだら、まさかの4バーディー。もっと早く脱げば良かったのかな」と笑わせた。

 まずまずの位置だが「あまり自分で褒められるようなゴルフではない。ドライバーも1回くらいしか納得いくショットがなかった」と表情は硬い。54ホール短縮競技となったことで、土曜の明日7日まで予選ラウンドが行われる。「やっぱり優勝したいので。明日予選を通ろうと思ってやっても、日曜日に追いつけるような差で終われるとは限らない。明日からもう決勝(ラウンド)という気持ちでやりますけどね、僕は」。2年ぶりVへの強い気持ちを隠そうとしなかった。