男子ゴルフの時松隆光(24=筑紫ヶ丘GC)が30日(日本時間31日)、世界選手権シリーズのブリヂストン招待(8月2日開幕、オハイオ州ファイアストーンCC)に向けて練習ラウンドを行った。

 ラウンド直前、吉報が届いていた。次週の全米プロ選手権(8月9日開幕、ミズーリ州セントルイス・ベルリーブCC)の出場が決定。世界ランク100位前後が1つの目安となる中で最新世界ランクは109位。ウエーティングの望みにかけて現地に向かうつもりで移動の手配もしていたが「決まって良かったです」と、確かな切符を手にした喜びがあふれた。

 初メジャーとなった全英オープンでは第2日に崩れて予選落ち。「200ヤードを超えるショートホールとか、セカンドで200以上残るミドルでいかにパーを取るか」という明確な課題を持ち帰った。米本土に舞台を移しても、変わらぬテーマとして胸に刻む。

 この日は松山英樹とアウト9ホールをプレーした。松山が優勝したヒーロー・ワールドチャレンジでバッグを担いでいた乾芽衣キャディーに仲介してもらう形で実現した、昨年大会覇者と回る貴重な機会。「飛んで曲がらない。まずミスがほとんどないし、そのミスも幅に収まってくる。これが世界のトップを争うレベルなんだと思い知らされました」と衝撃を受けた。

 距離が長いだけでなく、傾斜の強いフェアウエーの左右には林が待ち受ける難コース。「アンダーパーで回るのはなかなか難しい」と覚悟する時松にとって、昨年大会最終日にコース記録に並ぶ「61」をマークした松山の助言はひときわ心強かった様子。「『ここは左はダメだよ』とか、僕のプレーもちょくちょく見ていただいて。無駄にしちゃいけない」と力を込めた。

 一貫している学びの姿勢が、日本ツアーで賞金ランクトップを走る24歳の成長を支えている。