TBSの定例社長会見が27日、都内の同局で行われ、佐々木卓社長が女子ゴルフ放送権問題について言及し、来季の放送を断念する可能性があることを示唆した。

日本女子プロゴルフ協会(LPGA)の小林浩美会長が、テレビ放送権を協会に帰属させ一括管理の方針を主張していることについて、佐々木社長は「放映権を巡るLPGAさんの主張は残念ながら、とても一方的で理解できない」と反論した。

TBSの系列局には、LPGAの大会を主催している局もある。佐々木社長は、各局がLPGAから今季の大会主催に関する覚書にサインするよう求められたとし、「苦渋の決断で覚書にサインしたと聞いております。何より選手に迷惑をかけるし、ファンのことも考えて、今年は放送しようと考えています」とした。

その上で「来シーズンに関しては、今まで同様に協議が進まないなら、TBS系列の主催者もサインしないかもしれませんし、我々TBSも、放送したいんですけど、放送を断念せざるを得ない状況になる可能性もある」と訴えた。

佐々木社長は「Jリーグは大会を主催している。リスクをとって、興行を全部やっている。競技場にお金を払う、チケットを販売する、スポンサーを探している。主催しているスポーツ団体が放映権を持つのは当たり前。ただLPGAは、興行を負ってない、競技場も押さえてない、スポンサーも探していない。全く状況は違うのに、放映権を主張するのは理解に苦しむ」とした。

LPGAとの協議については佐々木社長は「我々は主催者ではないので、詳細は知らないが、話し合いは停滞しているんだろうな、と認識してます。話し合いできるチャンスがあれば、お話ししたい」とした。

また伊佐野英樹取締役が補足説明し、LPGAから放送局に対して昨年に数回説明があったが、説明を一通りした後は、LPGAは大会主催者とだけ協議するスタンスに変わったという。伊佐野取締役は「系列の主催者との協議にTBSが同席したいとLPGAに申し入れたことはあるが、『TBSは主催ではないので』と同席が許されなかったことが昨年末にあった」と明かした。

これまでに、大会を主催する日本テレビや、フジテレビの社長も、LPGAの方針に対して反発している。