日本中に“しぶこフィーバー”を巻き起こした渋野日向子(21=RSK山陽放送)の1年が幕を閉じた。

昨夏のプロテストに2度目の挑戦で合格。昨季はステップアップ(下部)ツアーが中心で、レギュラーツアー出場わずか1試合。獲得賞金0円で、全くの無名選手だった。

今季のツアー出場順位をかけたQT(予選会)は40位。今季開幕となった3月のダイキンオーキッドレディースには出場権が回らなかった。

それでも初出場となった3月のヨコハマタイヤ・プロギアレディースで6位に入り、初の賞金約224万円を得る。5月の国内メジャー・サロンパスカップでプロ初優勝すると、7月の資生堂アネッサレディースで2勝目。その勢いのまま賞金ランク5位以内の資格で初の海外試合となるAIG全英女子オープンに出場、日本男女通じて42年ぶりのメジャー優勝まで上り詰めた。

デサントレディース東海クラシック、大王製紙エリエールレディースでも優勝。ツアールーキーながらメジャー1勝、国内ツアー4勝。歴史に残る快挙だった。

無名の選手が走り抜けた1年。今季最終戦となったLPGAツアー選手権リコーカップでも優勝争いを繰り広げ、惜しくも2位で史上最年少での賞金女王は逃した。

それでも、女子ゴルフ界に誕生した新星が、日本中に感動と衝撃をもたらした。